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2026年01月20日

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【ハンズフリーシューズ特集】 シードコーポレーション 特許を取得した『Slide Fit®(スライドフィット)』 で国内外の展開を本格化

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シードコーポレーションは、手を使わずに靴を履くことができる、利便性の高いハンズフリー機能について、「ニーズは高く需要は見込まれると考えたものの、履きたくなるような形状のものがなかった」ことから、デザイン性を損なわずに機能を発揮できる形状のものをつくりたい、と2022年から開発をスタートした。


完成した製品は、一般的なシューズと変わらないスタイリッシュな外観を保ちつつ、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活躍できるデザインとなっている。


また、踵部分にV字形状を採用することで、足入れの際に自然に踵が靴内部に誘導される構造となっている。この形状が、足を滑り込ませる動作をスムーズにし、靴ベラを使わずに履ける利便性を実現している。


現在、レッドオーシャン化するハンズフリー市場で、同社のSlide Fit®は機能性、デザイン性において、他社には無いものを持っており、今後の生き残り商戦に期待が持てる。




当初は、特許を取得する予定もなかったが、あがってきたサンプルが普通の靴のように見えて、かつハンズフリー機能にも優れていたため、まず日本のみで特許申請することを決めた。そして申請から半年後の2023年6月に、グループ会社のダイマツが「日本初のハンズフリー機能での特許取得(第7289471号)」の快挙を成し遂げた。今後は、「世界でSlide Fit®の機能を広めたい」と意気込んでいる。


「ニーズはある。市場にあるものではなく、かっこよくて便利なハンズフリーシューズをつくれないだろうか」が出発点に


このSlide Fit®の開発について、シードコーポレーションの企画開発・MD部チームリーダーの秦建忠さんは、次のように語っている。

      シードコーポレーション企画開発・MD部チームリーダーの秦建忠さん

「日本では靴を脱ぎ履きする機会が多く、手を使わずに履ける靴のニーズは高いと感じていました。しかし、当時市場にあるハンズフリーシューズは踵の形状が個性的すぎて、若い世代には受け入れづらいのではないかと考えました。そこで、“一見普通の靴”に見える、機能性とデザイン性を両立したものをつくりたいと開発を始めました」


まず、手を使わずに靴を履くと踵の先端が内側に巻き込まれる現象を発見し、それを逆手に取って「足を靴に導くガイドになる」と着想。試作は手づくりから始まり、ホットメルトや3Dプリンタを活用しながら理想の形状を追求した。


最初は工場に断られることも多かったが、粘り強く協力工場を見つけ、初期サンプルをベースに改良を重ねていった。2023年2月の展示会でプロトタイプを披露すると、バイヤーからすぐに反応があり、本生産にもスピーディに着手。3カ月後には製品化に至った。


Slide Fit®は、踵からではなく、左右から足を導く構造が特徴で、見た目にも違和感がなく評価が高かったため、特許申請を社長に提案。申請からわずか3カ月で特許取得を実現した。


最後に秦さんは、「履きやすさと脱げにくさの両立には特にこだわり、踵裏の微細なVの設計を調整しました。今後、ハンズフリーは靴業界において確かなカテゴリーになると確信しています」と語る。


同社は、2023年6月から「Arnold Palmer(アーノルドパーマー)」のメンズ2型に同社独自のハンズフリー機能、‟Slide Fit®(スライドフィット)”を初搭載して発売した。その後、2024年春夏からレディスにもアイテムを拡大して展開している。

㊧Arnold Palmer(メンズ)のAP0070/ニット素材を使ったスリッポン。カラーは写真のオールブラックのほか、グレーとネイビーがある。価格は5390円(税込)。㊥同AP0071/ベーシックなコートスニーカー。カラーは写真のホワイトのほかキナリとオールブラックがある。価格は5390円(税込)。㊨同AP0091/防水(4㎝・6時間)のカジュアルタイプ。カラーは写真のブラックのほかダークブラウンとキャメルがある。価格は6600円(税込)

Arnold Palmer に搭載したSlide Fit®は、特殊な成型カウンターを使用するため、店頭では発売当初から反応が良く、すでにArnold Palmerのメンズは、Slide Fit®搭載モデルが前年の1.5倍の売上げを記録するなど、核商品になっている。

㊧Arnold Palmer(レディス)のAL1201/ニットスニーカー。カラーは写真のネイビーのほかホワイト、ブラック、ホワイト、ベージュがある。価格は5500円(税込)。㊥同AL1204/スリッポンスニーカー。写真のブラックのほか、ベージュ、グレーがある。価格は5500円(税込)。㊨同AL1301/ローカットスニーカー。カラーは写真のホワイトのほかベージュ/グリーンがある。価格は6050円(税込)

㊧㊥Arnie Arnold Palmer(レディス)のAN2201/ローカットスニーカー。カラーは写真のオールブラックのほかブラック、ピンク、ネイビー、グレーがある。価格は5280円(税込)。㊨同AN2202/スリッポンスニーカー。カラーは写真のオールブラックのほかブラック、グレー、ネイビーがある


Arnold Palmer に続き、2024年春夏からは、自社ブランドの「pure walker(ピュアウォーカー)」にもSlide Fit®の搭載を拡大した。さらに2024年秋冬から婦人靴の「CROISSANT(クロワッサン)」のシューズ&ブーツにもSlide Fit®機能を搭載している。

pure walker(レディス)の㊧PW1501(ゴム紐タイプ)と㊨PW1502(スリッポンタイプ)/ともに足指が動いて歩きながら姿勢をサポートするBMZインソール搭載のウェルネスシューズ。歩行により身体の疲労を軽減する効果がある。カラーはPW1501がブラック、ネイビー、グレー、ホワイト、オールブラック、PW1502がブラック、ネイビー、ピンク、ホワイト、オールブラック。価格は5500円(税込)

pure walker(レディス)のPW0552/エアクッション入りのナースシューズ。抗菌・防臭加工仕様。カラーはホワイト、ネイビー、オールブラック。価格は4950円(税込)

CROISSANT(レディス)のカジュアルシューズCR5101/シューレースタイプ。撥水仕様、抗菌・防臭インソール搭載。カラーはブラックのほかアイボリーとピンクを用意。価格は5940円(税込)

CROISSANT(レディス)のカジュアルシューズCR5102/スリッポンタイプ。撥水仕様、抗菌・防臭インソール搭載。カラーはブラック、ブラウン、ピンク。価格は5940円(税込)

同社では、多くのユーザーにSlide Fit®の機能性の高さを訴求するために、店頭にシューズを並べられる試履きマットを用意して履きやすさを実感してもらうとともに、お母さんが赤ちゃんを抱っこしている状態でシューズを履くショートムービーも制作して販売を後押ししている。


また、特許を取得したSlide Fit®を、機能のひとつに留めるのではなくブランド化していく。現在、自社ブランドでの販売が拡大していくなかで、「特許取得のSlide Fit®機能を使いたい」という声が増えてきており、OEMでの供給やWネームでの商品展開にも取り組んでいる。


Slide Fit®の機能はシーンを選ばない汎用性があり、実際に搭載を希望する声もある。同社では、安易な拡大策は行わずに、しっかりとブランド価値を高めながら市場拡大を進めていく方針。


同社では、ハンズフリーシューズ関連の次の特許として、すでに2024年11月に靴を履く際にシュータンを内側に巻き込まず、スリッポンのように履ける機能の特許を取得している。Slide Fit®の使用により、今まで以上に靴の脱ぎ履きの際の煩わしさから解放できるように進化させていく。


イージーフィット市場における今後のSlide Fit®戦略が楽しみである。さらなる市場拡大とブランド成長に注目が集まるだろう。



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