急成長する「ピックルボール」って何?――ピックルボールワンがこの新しいラケットスポーツの概要と事業展開を説明「米国ではプレー人口が2000万人に迫る」

簡易コートでのピックルボールのデモンストレーション
急成長スポーツとして注目されるピックルボールの専門会社、ピックルボールワン(東京都渋谷区、熊倉周作代表取締役)は、ピックルボールの普及活動を行うSansanとともにメディア向け説明会を開催し、ピックルボールのマーケットの広がりや同社の事業戦略について明らかにした。
アメリカ生まれのピックルボールは、テニスと卓球とバドミントンをミックスしたような新しいラケットスポーツで、テニスの約1/4のコート(バドミントンコートと同じ大きさ)でプレーする。アメリカではプレー人口が1980万人いると言われ、この3年間で311%成長している。プロテニス選手を目指していた熊倉氏は、「テニススクール向けマーケティング事業を行っていた時に、ピックルボールを活用してアメリカのテニススクールが活性化したという話を聞き、ピックルボールの事業を始めた」と言う。
ピックルボールは、新しいスポーツというだけでなく、文化が根付いた新しいカルチャーとしてじわじわと浸透し、コロナ禍で弾みがつき、プレー人口は5年で6倍に増えた。プレーヤーの平均年齢は34.8歳、18~44歳が70%を占める。アメリカではプロリーグ化の構想もあり、有名プロ選手がリーグに投資することも増え、観るスポーツとしても伸びている。
アメリカの専用・兼用コートは現在、約1万4000施設を数え、月に130ペースで増加。省スペースでコートがつくれることから、公園や住宅街、リゾート地で導入されるケースも目立つ。
アメリカにおけるピックルボール関連市場は、2023年の15億㌦(日本円換算で約2300億円)が、10年後の2033年には44億㌦(同約6800億円)になると見込まれている。ちなみに世界でのテニス市場は380億㌦の規模があるという。ピックルボールはアジア市場でも伸びており、年間8億人がプレー。とくにベトナムでは、2024年に200カ所の専用コートがオープンした。
急拡大の理由は、①30分練習すれば誰でも試合ができる手軽さ、②コートが小さいこと、③一緒にプレーできる年代の幅が広いこと。また、通常のスポーツのようにプレーする仲間を集める必要がなく、コートに行けばプレーできる「オープンプレー」という概念があることが、参加人口増を後押ししている。
日本市場には、アメリカ生まれ日本育ちで、大学までテニスをやっていたピックルボール元全米チャンピオン、ピックルボール関連会社を運営するDANIEL MOORE(ダニエル・ムーア)氏が、2015年から広めてきた。ムーア氏は「日本は全国に体育館があり、バドミントンコートがある。ラケットスポーツも盛ん。テニスは身長が高い人が有利になるが、ピックルボールは戦術があるので、アジアや日本に向いている」と話す。
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