On(オン)、先進企業2社と共同で炭素排出物を原材料としたシューズのアウトソール素材、CleanCloudを開発
On(オン)およびオン・ジャパンは11月5日、炭素排出物からつくられた新しいフォーム素材「CleanCloud(クリーンクラウド)」を発表した。この新しい素材は、LanzaTech(ランザテック)社(本社:アメリカ・イリノイ州)およびBorealis(ボレアレス)社(本社:オーストリア・ウィーン)との共同事業で開発され、今後「On」のランニングシューズに使用される。
CleanCloudの開発によってOnは、これまでの石油ベースのシューズ開発から脱却し、シューズのアウトソールの素材に炭素排出物を採用した初めての企業になる、としている。将来的にCleanCloudは、シューズの他の部分やシューズ以外の製品にも使われる予定。
Onは、温室効果ガスの排出量の削減を極めて重要なイノベーションの目標とし、パートナー企業とともに4年間という期間を経てCleanCloudを開発した。この件で、バイオケミカルや高機能プラスチック研究における革新的な企業であるLanzaTechおよびBorealisとのパートナーシップを結んでいる。
CleanCloudは、LanzaTechのテクノロジーによって製鉄所などから発生する排ガスの一酸化炭素が大気中に放出される前に回収するところからスタートする。集められた炭素排出物は、特別なバクテリアの効果で自然に発酵が進み、液体エタノールに変換される。このガス発酵技術は、従来のビール醸造のようなアルコール生成に似ており、特許を取得している。
次に液体エタノールからエチレンを生成し、その後Borealisの技術で重合され、EVA素材が出来上がる。EVAはOnがパフォーマンスシューズをつくるために従来から使用している軽量で用途の広い素材で、3社の共同開発で新たなEVAフォーム、CleanCloudが生まれた。
On共同創業者でエグゼクティブ共同議長のキャスパー・コペッティ氏は「イノベーションは私たちのブランドの中心。世界クラスのパートナーであるLanzaTechおよびBorealisとのサプライチェーン提携を発表できることを非常に誇りに思う」とコメント。
LanzaTechのCEOであるジェニファー・ホルムグレン氏は「いつの日か私たちの日常生活のすべてにおいて、炭素のリサイクルが不可欠であることが分かるだろう。OnとBorealisとともに炭素排出量を減らし、空を青く保ち、持続可能な未来を創造することに興奮している」とコメント。
また、Borealisの循環経済ソリューション部上級副社長のルークリース・フォーフォポーロス氏は「私たちは化石原料に依存していたプラスチックから脱却し、循環可能な社会をともにつくりあげられることを嬉しく思う。イノベーションとコラボレーションを通じて、持続可能な生活を目指し、さらなる開発を続ける」と述べている。
CleanCloudは、今年9月中旬にニューヨーク証券取引所に上場したOnからの最初の重要な発表で、今後の全社的な目標は、現在EVAフォームで製造されているすべてのアウトソールを、CleanCloudからできたEVAフォームに置き換えること、としている。これはCloudファミリーおよびTHE ROGERシリーズなどのライフスタイルコレクションの一部が対象となる。
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