シャンクの製造・販売を行う田中務補商店（兵庫県神戸市、田中伸明代表）は、11月8日から2日間の日程で、神戸市主催のオープンファクトリーイベント「開工神戸 KOBE OPEN FACTORY」に出展し、同社の工場見学会を開催する。このイベントは神戸の地域産業の活性化を目的に、市内のものづくり企業の魅力を発信するために地域で一体となって行うもの。

田中務補商店は、創業から60年間、ヒールやアーチの形状に合わせた2000種類のシャンクを提供し、厳密な検査で常に製品の高い品質を維持。大型プレス機7台、電気炉、焼戻し槽、洗浄・冷却槽、マルチフォーミングマシーン5台を有し、プレスから焼き入れまでを社内で一貫生産している。

今回のイベントでは、大型プレス機が鉄材をプレスして打ち抜く工程や電気炉で焼き入れする工程などの見学に加え、工場内に隠れたオリジナルキャラクター「シャンくん」を探すラリーイベントも実施。プレス機がリズムよくシャンクを打ち抜く様子や、電気炉から2カ所の槽へコンベアーで流れるように移動する様子を見学することができる。またそれぞれの持ち場で働く専門の職人の動きにも注目。

オープンファクトリー開催の目的について同社は、「多くの人が知らない“シャンク”という部品の存在と重要性を知ってもらい、安心と信頼から国産靴を選ぶきっかけづくりを目指す。また、分業という特殊な産業構造をもつ靴業界では、同業者との接点が限られているが、このイベントを通して靴や足に関わるさまざまな方との縁が生まれることを期待する」としている。さらに、「『靴』製造とは無関係のパーティグッズも作るおもしろい企業が神戸・長田にあることを知ってもらい、何かもっと面白い取り組みに繋がるきっかけにも期待したい」とコメントしている。

会場は同社（兵庫県神戸市長田区苅藻島町3-12-24）で、日時は11月8日（金）～9日（土）の10:00〜17:00。予約不要で参加することができ、参加料は無料。

現在、同社ウェブサイトではオープンファクトリーで見学できるコトや、スタッフからのメッセージなどを公開しており、続々とコンテンツを追加予定。オープンファクトリー当日にも、機械の説明動画を見ることができるよう、主要なマシーンには動画リンク用QRコードを設置する予定だ。