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2022年08月18日

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連載【いちがいもんの独り言㊿】シューフィッターが関わることで「脱・安売りの我慢比べ」しませんか



この靴を…、こんな価格設定で、こんな中敷を使って、掛け率まで抑えて、「これでやっていけるん?」と、心配になってセールスの方に聞いてしまうことがあります。


「ナショナルブランドのように、宣伝に沢山費用をかけている訳ではないので…」、と言われます。だからと言って、中途半端な(失礼)芸人やモデルを使って、惰性でカタログ作り続けるのはどうなんでしょう。


そんなことするより、靴で困っている一般人を募集して、試し履きしていただき、その感想映像をネット配信すれば必要な人に観てもらえ、少しずつ配信を更新して、続けていけばより多くの方に観てもらえます。体験者に靴を差し上げても原価だし、経費も中途半端なカタログ作りよりはずっと削減できる。


そこで最も重要なことは、一流のシューフィッターに個々の足に合う靴を選んでもらい、履かせてもらうことです。同じ食材を使っても、プロと一般人が作った料理はずいぶん違いますよね。


普通の靴でもシューフィッターが関わることで履き心地が良くなります。でも一般の方は、そのことをあまり知りません。そこがポイントです。だから、ずるいですが、シューフィッターの露出は出来るだけ控え、黒子に徹してもらいます。ただし、幅広の靴ばかり作っているメーカーだったら、募集を幅広の足の方に限定しないといけませんねぇ(汗)。


ナショナルブランドのように分業が進んでいれば、ネット配信•映像作成のプロがいるのでしょうが、中小メーカーの多くは、やる気がある一部の人が兼任でトライ&エラーしながら進めることになると思います。それを経営陣が理解•我慢できるか!? 私がメーカーにいたら、「やらせてください」と、社長に直訴していますよ(笑)。


こんなことを思うのも、メーカーと離れた、違う立ち位置に居るから見えることで、中にいたら案外見えないかもしれません。特に現場を周らない経営陣には。それから…、ここまでの話はあくまで、メーカーのネット活用の話です。


本当は、靴を買うとき、皆んながシューフィッターを指名するようになってほしいです。安売りの我慢比べではなく、価値を適正に保つ流通になるために。何十年か昔、簡単に素人が靴を売るために仕掛けた「幅広•軽い•柔らかい•脱ぎ履き簡単」という売り手都合の合言葉、そろそろ払拭しませんか?


【松下誠氏のプロフィール】
シューズコンフォートアドバイザー。広島県福山市でシューズの販売を通して足と靴に関するアドバイスを行っている「シューズラボCue(キュー)」を経営。なお、“いちがいもん”とは広島の方言で「頑固者」を指す。


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