アシックスは、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「デジタルトランスフォーメーション（DX）銘柄」において、「DX注目企業2023」に選定された。「DX銘柄」とは、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定するもの。

「DX注目企業2023」は、DXに関して注目されるべき取り組みを実施している企業が選定されるもので、今年は同社を含む19社が選ばれた。同社は、将来ありたい姿を表した「VISION2030」の達成に向けて策定した「中期経営計画2023」において、「デジタルを軸にした経営への転換」を掲げ、現在全社一丸となってデジタルを活用した取り組みを行っている。その結果、「DX銘柄2023」「DX注目企業2023」と2年連続で選定されており、継続的に取り組む企業として評価されている。

今回の選定では、「ランニングエコシステムを通じた顧客接点の拡大・顧客体験価値の向上」や「NFTなどのデジタルサービスを用いた新規ビジネスモデルの創出」などの取り組みが評価された。

「ランニングエコシステム」は、アシックス無料会員サービス「OneASICS（ワンアシックス）」を始めとするさまざまなデジタルサービスと連携し、商品購入や日々のトレーニング、大会登録、大会後のリカバリーなど、ランナーの行動に即して適切なタイミングで必要なサービスや商品を提供し、ランニングを通して心身ともに満たされる体験を生涯にわたり提供することを目指している。また、2021年にはカシオ計算機との共創事業として、カシオのセンシング技術と同社のスポーツ工学の知見を融合したランナー向けパーソナルコーチングサービス「Runmetrix（ランメトリックス）」をリリースしている。

今後は、ランニング以外のスポーツにおいても、デジタル技術を生かしたエコシステムの構築を推進し、さらに多くの人々の心身の健康向上をサポートするサービスや環境の提供を目指す。パーソナライズ化したサービスなどの提供を通じて、誰もが一生涯、運動・スポーツを通じて心も身体も満たされるライフスタイルの創造を実現していく。