2024年9月5日 企業 ヨネックス、新潟・長岡市の新研究開発施設の運用を開始――製造工場に隣接、ラケットスポーツからスタート ヨネックスは、新潟県長岡市にあるヨネックス長岡工場の隣接地に、新たな研究開発施設「Yonex Performance Innovation Center(ヨネックス パフォーマンス イノベーションセンター)」を開設し、7月から運用を開始している。 この施設は、同社が掲げるパーパス「独創の技術と最高の製品で世界に貢献する」を実現するため、イノベーションを生み出すプロセスの革新に取り組む。さまざまなプレー環境を再現する設備と、最新鋭の機器の導入により、科学的な分析力を強化し、迅速に製品開発に反映することで、あらゆるプレーヤーのパフォーマンスを支えるものづくりを目指す。 新研究開発施設は、2万5400㎡の敷地内に3階建ての研究開発棟を備える。実際の多様なプレー環境でプレーヤーの動作や打球をより精密に分析するため、最新鋭の解析機器を常設した研究用コートに加え、可変式アリーナ(バドミントンコートの場合8面、テニスの場合2面)、テニス世界大会を想定した4種類のサーフェス(表面)の屋外テニスコートも設置した。また、トレーニング施設等、トップレベルのトレーニングキャンプにも対応できる設備を併設している。 大きな強みは、製造工場に隣接していること。蓄積したデータを活用し、隣接する生産施設と連携して最短24時間以内のスピーディな試作品開発につなげる。重視するのは「失敗のスピードを促す」こと、すなわちアイデアをどんどん試し、多くの失敗をして、そこからの学びを新たな発想につなげる、というプロセスを速く回していく。それにより、さらなるイノベーションを生み出すことを目指す。 研究開発は、テニス、バドミントンなどのラケットスポーツから着手し、ゴルフ、スノーボードなど同社が扱うスポーツ分野へと対象を広げていく計画。さらに今後は、トッププレーヤーのトレーニングやジュニア選手の育成の場としても活用していく予定。なお、現時点では一般者への施設開放は予定していない。 ■「Yonex Performance Innovation Center(ヨネックス パフォーマンス イノベーションセンター)」=新潟県長岡市市高頭町中山▽研究開発棟=鉄骨3階建て、研究施設エリア面積=2万5400㎡、建築面積=5109㎡、延床面積=8581㎡