連載【いちがいもんの独り言 68】 対面販売で‟沼る”靴
何度目か、似たような投稿になりますがご一読ください。
よく目にする「柔らかい」「ゆったり」「軽い」で外反母趾にも楽、とアピールしている靴。店舗で靴を販売している方も、そんな靴を外反母趾で困っている方たちに何となく勧めていませんか?
そうでしたら、勧めるのはやめてください!外反母趾を悪化させる原因になります。
「柔らかい」「ゆったり」だと、靴の中で足は不安定になり確実に前へ突っ込みます。行き場がなくなった足指の先が押され、横アーチが広がり外反母趾や内反小趾を悪化させます。
恐ろしいことに、柔らかいので痛みをごまかし何とか我慢できたりします。そうしているうちに取り返しがつかなくなります。取り返しがつかなくなった足に、仕方なくその場しのぎの靴を売るしかない場合は、必ずそのデメリットを説明する責任があると思います。
では、外反母趾や内反証小趾の足に良い靴とは…。

①ウエスト部分が絞り気味で、しっかりしていて締まること。※黄線で囲まれた部分(広がった横アーチを戻すことができるぐらい)
②靴紐や面ファスナー等で甲の締まりを調整できること。
③母趾球や小趾球部分辺りに切り返しや縫い目がなく、その辺りだけ柔らかいこと。※赤丸で囲まれた部分
それ以外の踵のホールドやソールの屈曲などは、通常の靴と同じです。見過ごしがちですが、外反母趾には①と③両方セットで重要です。
強い外反母趾・内反小趾の方でもこの写真の靴なら、「一日中気持ちよく歩けた!」「足ゆびを使っているのがよくわかる!」「もう〜この靴以外履けない!」と感動されます。もちろん外反母趾でない人も、同様の反応をされることが多々あります。
本当に感動してもらえるのは、対面販売でしかできません。「柔らかい」「ゆったり」「軽い」…は、完全に通販やネットの土俵です。わざわざ不利な土俵に店舗販売が上がらなくてもいいのに、と思います。
靴をなおざりにして、何でもインナーソールで問題が改善されるわけではありません。靴に関わる人はそのことを知らなければいけません。
また身体的事情や、仕事で脱ぎ履きが多く、どうしても脱着に手間をかけられない場合でも、履いた時の①のフィット感を大切にしてください。

シューズラボCueのお客様の足と‟沼る”靴を履いた様子。松下氏の話によると、この方の外反母趾は、まだ軽い方だという




