ゴールドウインは、永年のパートナー企業であるアルパインツアーサービス（千葉県四街道市）の株式を取得し、子会社化すると発表した。

アルパインツアーサービスと同社は、同社が運営するブランド事業の一環として、ブランド名を冠するツアーの展開において永年に亘る協業を継続してきた。子会社化という新たなステップは、両社の連携を深めて双方の強みを活かし、より良質なツアーを世界中の人々に届けることを目指すための戦略的な一歩となる。

ゴールドウインは、アルパインツアーサービスとともに良質なツアー事業を通じて、遊びの機会と感動の場を創造することを推進する。そして、多くの人々とともに、自然の尊さの体感やアウトドア文化および地球環境の改善に関する気づきを共有し、同社のPurposeやVisionを体現することを目指す。

アルパインツアーサービスは1973年設立、資本金5000万円。事業内容は、国内外でのハイキング、トレッキング、登山を企画の中心とする旅行業。代表取締役社長には藤井知一氏（ゴールドウインから出向）が就任予定。ゴールドウインの持株比率は99.5％。

今後の展望について、ゴールドウインは次のように捉えている。コロナ禍の収束以降、急速に国際的な観光客数が回復し、日本においても訪日外国人旅行者の急増、国内需要の堅調な回復と明るい兆しがある。一方で、歴史的な円安水準の継続、インフレや燃料価格高騰によるツアー原価高騰、航空需給の逼迫など厳しい事業環境にも晒されている旅行業界であると認識している。その中で、自然や文化を体験しながら旅行を楽しむ人々のニーズが高まっており、アドベンチャーツーリズム（AT）市場は今後も拡大が見込まれている。この流れに加え、日本の美しい風景や豊かな文化が注目され、訪日外国人観光客数が着実に増加しており、日本の旅行業界における新たな商機と捉え、業界として活気を取り戻し、地域経済の発展へとつながることが期待されている。

このような環境の中で、同社は、アルパインツアーサービスの主要事業である国内外でのアクティビティ・ツアーの引き続きの展開強化に努め、発展させていくことに取り組む。さらに同社の参画において、国内顧客の裾野を広げるべく、PLAY EARTH ADVENTUREや同社が運営するブランド事業と連携したアクティビティ・ツアーの開催、自然体験・環境教育をコンテンツとするB to B企業研修の受託事業などさまざまな事業展開を果たしていく。

また、同社が運営する直営店舗との連携深化を通じて、製品販売とアクティビティ・ツアーのサービスと複合的に顧客との接点を広げ深めることで顧客体験価値の向上に取り組む。さらに、訪日外国人観光客向けアドベンチャーツアー領域でのリーディングポジションを目指したインバウンド事業の確立を目指し、国内外でGoldwinやアルパインツアーサービスのブランド認知を高めていきたいと考えている。

今後、子会社化を契機に両社の連携をさらに深めることで、より良質なツアーの提供や新しい事業モデルの開発など、それぞれの会社単独では果たせなかった取り組みに挑戦し、同社グループのさらなる発展をはかる予定。