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2022年11月27日

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アシックス・ベンチャーズが視覚障がい者の単独歩行をサポートするAshiraseに出資



アシックス投資子会社のアシックス・ベンチャーズは、視覚障がい者向け歩行ナビゲーションシステムの開発を進めるスタートアップ企業、Ashirase(アシラセ、栃木県宇都宮市、千野歩代表取締役CEO)に出資した。


Ashiraseは、本田技研工業の新事業創出プログラムへの参加を経て、2021年4月に設立された。「人の豊かさを“歩く”で創る」をビジョンに掲げ、視覚障がい者の単独歩行を支援するシューズの取り付け型ナビゲーションシステム「あしらせ」を開発している。「あしらせ」は、スマホアプリによる音声入力と、靴に装着する振動インターフェースで構成され、聴覚を妨げず、足への振動によって向かう方向を示し、視覚障がい者がもつ歩行に関する課題解決をサポートする。


同社は、アシックスが2020年10月から2021年2月にかけて開催したスタートアップ企業とのアクセラレーター(事業連携推進)の「ASICS Accelerator Program(アシックス・アクセラレーター・プログラム)」で優秀賞を受賞し、2022年3月には視覚障がい者を対象にした実証実験を、アシックススポーツ工学研究所のサポートのもと実施するなど、協業に向けた取り組みをスタートしている。



Ashirase、第三者割当増資で総額3億円の資金を調達――今年度中にコンシューマ向けに販売

今回のアシックス・ベンチャーズの出資は、リアルテックホールディングスが運営するリアルテックファンド3号投資事業有限責任組合、QBキャピタルおよびNCBベンチャーキャピタルが運営するQB第二号投資事業有限責任組合、本田技研工業、ゼネラルアサヒ、レオス・キャピタルパートナーズが運用するRheosCP1号投資事業有限責任組合とともに、第三者割当増資の引受先となったもので、Ashiraseはこれにより総額3億円を資金調達する。


同社では資金調達の目的について、2022年度内のコンシューマ向け販売の開始に向けた量産体制の構築を完了させること、さらに確実な事業開始と拡大に向け、継続したアプリケーションのアップデート、ハードウェアのコストダウンといったプロダクトの開発とともに、旅行時の貸出などさまざまなモビリティと視覚障がい者の歩行移動を組み合わせたB to B事業の構築も進めていくため、総合的な体制拡充をあげている。また、海外展開を見据えた現地実証を加速し、中長期的な売上規模の拡大を進めていく、としている。


ロービジョン(よく見える方の眼で矯正視力が0.1を超えるが0.5未満)を含めた日本の視覚障がい者数は、国内164万人、米国や欧州を含めた先進国全体では、2000万人にのぼると推定されている。一方、盲導犬は国内1000頭程度しか存在しない。また、ガイドヘルパーは自治体ごとに利用制限が設けられており、単独歩行が求められている。


Ashiraseが視覚障がい者の単独歩行におけるさまざまな課題のなかで注目したのは、①安全確認とルート確認に追われながら歩いている、②歩行時は聴覚に頼ることが多く、音声ナビなどを使うと聴覚を邪魔され、不安を感じたり危険に遭遇したりする、③大変な思いをすることで、「外出がおっくうになる」といった心理的課題を発生させている、こと。


そこで「あしらせ」は、ルート情報を足元から直感的に伝えることができ、これまで苦労していたルート確認の作業から解放されることで、歩行者は安全確認に集中することができる。特徴は、①衛星測位システムのGNSSによる情報と、ユーザーの足元の動作データから、視覚障がい者向けの誘導情報を生成、②白杖を持つ手、周囲の音を聞く耳を邪魔しない、足への振動によるナビゲーション、③振動の位置と振動させるテンポの組み合わせにより、直感的に理解可能な情報通知。


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