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2024年03月19日

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JAXA、THINK SPACE LIFEアクセラレータプログラム発のシューズ「ichi-ho(イチホ )」販売開始――ワコールと大裕商事が重力と足の使い方に着眼して共同開発

ichi-ho(イチホ)

宇宙航空研究開発機構(JAXA=ジャクサ)は、暮らし・ヘルスケア分野の事業化促進に資する活動として始動したTHINK SPACE LIFEプラットフォームの取り組みとして、2021年12月に「THINK SPACE LIFE アクセラレータプログラム」を立ち上げ、共催する募集事業者6社(ワコール、資生堂、ニトリ、JT、パル、JAMSS)が提示するテーマ毎に広く事業提案を募集した。


その後、各募集事業者が11社11件を選定し、募集事業者と選定事業者間で製品・サービス等の開発を進めてきた。このほど、このプログラム「非重力負荷環境を見据えたフットケア/ヘルスケアの実現」のテーマで、ワコールと大裕商事が“歩く、をととのえる靴”「ichi-ho(イチホ)」を共同開発し、ワコールは3月9日からワコールウェブストアと全国の百貨店で販売を開始した。価格は税込2万6400円。


「イチホ」は、2本のバンドの伸縮作用で足とからだの左右のブレを軽減し、歩行速度の向上をサポートすることで快活感のある明るい印象の歩き方につなげるシューズ。また、足裏の形状に合わせた3Dインソール“美楽る(ミラクル)パッド”が荷重を分散し、安定した履き心地を追求する。この商品は、ワコールが以前から取り組んでいた婦人靴ブランド「サクセスウォーク」の技術に、重力と足の使い方の着眼点や知見を取り入れ開発した。


ワコールとこのプラットフォームが2020年に実施したISS生活用品アイデア募集を促進するためのワークショップで、宇宙飛行士が地球に帰還した際に「私たちは地球に帰属している」「地に足がつく」という感覚を改めて認識したという声をきっかけに、同社は重力と足の使い方に着眼し、微小重力下におけるソリューションとして宇宙靴下「アストロソックス」を開発、2022年に国際宇宙ステーションに搭載された。


ワコールは、このプラットフォームでインキュベーションパートナー・コミュニティメンバーとして活動し、また、宇宙靴下を開発する中で、宇宙飛行士の声を直接聞く機会や、JAXAを含む宇宙の専門家から宇宙生活についての知見等を獲得することで、宇宙生活の課題および重力と身体の使い方に関する知見やノウハウを深めてきた。微小重力空間における足の使い方に着眼したソリューション(宇宙靴下)を開発できたことと、このプログラムへの参画をきっかけに、もう一度地上(1G環境下)での足の在り方、身体の使い方を見返し、商品開発が行われてきた。


このプログラムをきっかけに生まれた製品・サービスは、地上での販売・社会実装を経たうえで、将来は宇宙での実装を目指している。JAXAは、このプログラム由来の製品・サービスの創出を目指し、今後も、メンタリングや実証の場連携等のインキュベーション機能を高め、参画企業の各取り組みを支援していく。


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