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2024年09月13日

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店頭でシューズに撥水・防汚・UVプロテクト加工等を施す「IMBOX(インボックス)」の売り場への導入が進む

デンマーク発の世界で唯一の店内履物保護技術「IMBOX Protection(インボックス プロテクション)」シューケアシステムのショップへの導入が進んでいる。このシステムは、店頭に設置した機械で、シューズに耐候性、防汚性、紫外線カット機能を備え、靴の外観を維持し、耐久性を延ばすことができる有料サービスで、2011年に設立されたIMBOX PROTECTION社(レネチャールズ・マーカーCEO)が開発、グローバルで展開されている。


このシステムは、これまでは消費者が自らスプレーするといった手法で対応してきたシューズのケアを、「有害物質が含まれるスプレーを使用しないで環境にも人にも安全なシューケア方法はできないか」「機械でできれば便利ではないか」という発想から生み出された。店頭で実施することで、顧客体験を向上させ、新品のシューズに対するプレケアの習慣を引き出すこともできる。


IMBOXは、靴売り場に設置された機械(横36㎝×縦46㎝×高さ130㎝)にシューズを入れるだけで撥水や防汚機能が付加され、さらに紫外線などによる色落ちを防ぐことができる。コーティングから乾燥までにかかる時間は約1分未満。1回のコーティングにより、効果が最大6週間持続する。


ラバーやエナメルといった溶液が染み込まない素材を除き、スエード、ヌバック、スムースレザー、テキスタイル、合成素材など、ほとんどすべての素材に対応でき、繊細なヌメ革などにも使うことができる。また、コーティングに使われる溶液はシリコンベースで持続性が高い。世界的に問題となっているPFAS(有機フッ素化合物)を始めとする発がん性物質も使っておらず、さらに接触によるアレルギー対応認証も受けているため、機械を操作する店舗スタッフの安全性にも考慮した、環境にも人にも優しいシューケアシステムとして広がりを見せている。


すでに世界34カ国に7500台以上が設置され、1億5000万回以上のコーティングを行っている。展開スタートからヨーロッパ全土やアメリカを中心に導入が進み、靴専門店のダイヒマンやスナイプス(ドイツ)やインタースポーツ(スイス)といったスポーツ店、フットロッカー、ザ・アスリートフットなど、大手スニーカーチェーン店も導入。インドや香港、での展開も始まっている。


日本では当初、デンマーク大使館のサポートを受けてIMBOX社のスタッフが活動し、2021年1月に靴専門店大手のジーフットが初めて導入。翌2022年に日本法人のIMBOX PROTECTIONが設立され、その後2024年にスポーツ用品量販大手のアルペンとヒマラヤが採用、大阪のスニーカーセレクトショップのボストンクラブにも設置されている。


IMBOX PROTECTIONでは、「店内で新しい体験を提供し、在庫リスクなしで悪天候を味方につけて売上げを作ることができるので来店客にもショップ側にもメリットがあり、店舗に顧客を呼び込むツールにもなる。まず、トライして欲しい」としている。


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