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2024年04月25日

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【ランニングシューズ&トレーニングシューズ特集 ゴールドウイン「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」】春夏から長距離ロード用の「Forward(フォワード)」コレクションを発売



トレランのVECTIV(ベクティブ)コレクションの機能を継承したロッカー形状のボトムで足が前に進む


ゴールドウインは、「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」のロードランニングシューズを、2022年春夏シーズンからリニューアルし、2月上旬から「Forward(フォワード)」コレクションとして3機種を順次発売していく。


同社は、2015年からロードランニングシューズを日本企画で展開しており、今回新たに投入する「Forward」コレクション、さらには「Pinnacle Runner Ⅱ(ピナクルランナーⅡ)」も日本で企画されたシューズになる。リニューアルにあたっては「再度、強みであるアウトドアや長距離に対応するシューズ開発の知見を活かし、フルマラソンや20Kからウルトラマラソンなど、長距離にフォーカスしたロードランニングシューズの商品開発を進めてきた」とザ・ノース・フェイス事業二部フットウエアグループの木村豪文さんは話す。

       ゴールドウイン ザ・ノース・フェイス事業二部フットウエアグループ木村豪文さん

商品は、ウルトラマラソンでの完走を目指すといった超長距離走のために開発された「Ultra Forward(ウルトラフォワード)」、フルマラソンをターゲットにした「Velocity Forward(ベロシティフォワード)」に加え、ランニングのビフォア&アフターランなどに使える「Preface Forward(プレフェスフォワード)」で構成し、「Velocity Forward」は2月上旬から順次、「Ultra Forward」と「Preface Forward」は3月以降に発売する。


Forwardコレクションのロードランニングシューズの機能面での共通点は、トレイルランニングシューズのVECTIV(ベクティブ)コレクションから考え方を受け継いだロッカー形状のボトム構造と、サイド部にミッドソールと一体化した“ウォール(壁)”を設計したこと。


靴底を、なだらかな曲線を描くように設計したロッカー形状のボトム構造は、ロードランニングシューズ向けにアレンジされ、「路面を蹴る」動きを「足を前に出す」動きに変換することを促進し、自然に足が前に出ることで効率的な走りに導く。また、ミッドソールから延びるウォールは横ブレを防ぎ、着地と蹴り出しの安定性を確保する。


トップ機種の「Ultra Forward」にはランニングシューズとしてヴィブラムのHAEを世界で初めて搭載



超長距離走に対応する「Ultra Forward」は、アッパーに撥水加工を施したメッシュ素材を採用し、つま先はTPU素材で補強。ミッドソールには、衝撃がかかる踵部と前足部にベースレイヤーより約20%柔らかい素材を配してクッション性を向上させた。さらに、一体化されたアウトソールは、軽量で耐摩耗性の高いヴィブラムのラバーEVAであるHAE(High Abrasion EVA)を、ランニングシューズとして世界で初めて搭載した。HAEは現在、ヴィブラムのサポートアスリートが着用試験を行っているほか、日本でもザ・ノース・フェイス チームのトレイルランナーやYKK陸上競技部の協力で性能テストを行っている。

Ultra Forward 1万9800円(税込)/ウルトラマラソンでの完走を目指すために開発されたロードランニングシューズ。㊧からTNFブラック×TNFホワイト、シャープグリーン×モントレ―ブルー、ミッドグレー×クワイエットグレー

一方、マラソンをターゲットにした「Velocity Forward」のアッパーには、高通気のメッシュ素材を採用し、つま先はTPU素材で補強。ミッドソールは、高反発で柔らかく、へたりに強いXTRAFOAM(エクストラフォーム)を20㎜厚で搭載、アウトソールは軽量性と摩耗耐久性に優れるヴィブラムのXS-TREKラバーソールを装着している。


また、レースの前後やジムトレーニングなどに使える「Preface Forward」は、楽に脱ぎ履きができるようにスリッポンタイプのデザインを採用した。アッパーは、ダブルラッセルエアメッシュ、つま先部には通気性と強度を考慮したエアメッシュを採用し、ワンハンドでアジャスト可能な面ファスナー仕様の履き口にしている。アウトソールは、クッション性が高く軽量のEVAラバーを装備。スポーツシーンだけでなく、旅先でのセカンドシューズとしても使える。

Velocity Forward 1万5950円(税込)/フルマラソンなどの長距離走に向けた軽量ロードランニングシューズ。㊤左からTNFブラック×TNFホワイト、モントレーグルー×TNFホワイト、㊦左からクワイエットグレー×チャコール、ニュートープグリーン×TNFホワイト


Preface Forward 1万1990円(税込)/レースの前後やジムトレーニングなどで使えるリラックスシューズ。㊤左からTNFブラック×TNFブラック、モントレーブルー×TNFホワイト、㊦左からタイムグリーン×TNFホワイト、クワイエットグレー×TNFホワイト



多目的に使える「Pinnacle Runner Ⅱ」は環境に配慮したメッセージも伝えるモデルに



ゴールドウインでは、トレーニングから屋外でのアクティビティ、さらにはフルマラソンまでに幅広く対応できる高機能シューズとして、「Pinnacle Runner Ⅱ(ピナクルランナーツー)」もラインアップし、2月上旬から発売している。


履き口は、足とのフィット感を高めるために足首までニットで覆うデザインとし、ミッドソールは反発性に優れるFASTFOAM(ファストフォーム)と2層のEVAの組み合わせで着地衝撃を吸収し、反発力を生み出す。アウトソールは軽量性とグリップ力を両立したEXTSラバーを採用した。シンプルなカラーとデザインは、日常使いのアイテムとしても活用でき、同社では、くるぶし丈のソックスとのコーディネートを勧めている。


Pinnacle Runner Ⅱ 1万8920円(税込)/トレーニングからフルマラソンまでに対応する高機能シューズ。㊤左からTNFブラック×TNFホワイト、タイムグリーン×TNFホワイト、㊦アーバンネイビー×TNFホワイト

アッパーには、撥水加工を施した100%リサイクルのエンジニアードニットを使用しており、少しでも環境負荷を抑えるつくりとすることで、環境に配慮したメッセージを、製品を通じて伝えていく側面も持たせている。


ゴールドウインは、2008年から「グリーンイズグッド」のコンセプトのもと、環境に配慮した製品の開発、楽しみながら環境への負荷を減らせるようなアイデアなど、スポーツ用品メーカーとして環境のためにできることを実践してきた。2021年の夏~秋には「THE NORTH FACE」の直営店4店舗で、段ボールアーティストの島津冬樹氏を迎えて、シューズボックスをアップサイクルして新しいものに生まれ変わらせるイベントを開催している。


今年発売した環境配慮型アーバンライフスタイルシューズ「Velocity Knit Ⅱ(ベロシティニットツー)」コレクションでは、ブランドとして初めてシューズボックスにアップサイクルできるデザインを採用。島津冬樹氏のデザインによるシューズボックスをパスポートケース、ポーチ、ラゲッジタグ、ピルケースを作製できるようにして、楽しみながら身の回りにあるものの価値を考え直すことで、環境配慮について意識するきっかけにつなげている。


昨年から発売した「VECTIV(ベクティブ)」コレクションはアスリートの活躍で機能性の高さが証明される


「Forward」コレクションの開発のベースになったのが、2021年春夏シーズンから新たに登場した新しいトレイルランニングシューズ「VECTIV(ベクティブ)」コレクション。コロナ禍でトレイルランニング大会がほぼ中止となったことから、思うような販売には至っていないが、ショップやランナーからの評判は上々だった。


大会で優勝を目指すようなアスリートのために開発した最上級モデルの「FLIGHT VECTIV(フライトベクティブ)」を使用したサポートアスリートが大会で好成績を残している。例えば、昨年10月に開催された「2021 OSJ KOUMI 100」では鬼塚智徳選手が大会新記録で優勝、12月に開催された「Thailand by UTMB」では宮崎喜美乃選手で総合2位となっており、目指したパフォーマンスが発揮できている。


一方、大会の有無に左右されなかったカテゴリーだった同じVECTIVコレクションのトレッキングモデル「VECTIV EXPLORIS(MID) FUTURELIGHT(ベクティブエクスプロリス(ミッド)フューチャーライト)」や、ライフスタイルモデルの「VECTIV TARAVAL(ベクティブタラバル)」の動きが良かった。VECTIVコレクションは昨年、米国のアウトドア専門紙「Outside」が選ぶGEAR OF THE YEAR 2021を、「FLIGHT VECTIV」と「VECTIV EXPLORIS(MID) FUTURELIGHT」が受賞。1シーズンに2つのモデルが受賞するのはブランドとして初めてのことで、VECTIVコレクションのパフォーマンスの高さが認められたことを実証している。



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