
茶芯のブラックレザーを使った㊧KTO-4007と㊨KTO-4006
奈良靴産業協同組合は、奈良の靴メーカー7社が共同で開発し、分担して製造、ウェブサイトを通して販売する「KOTOKA(コトカ)」から、茶芯のブラックレザーを使った靴が2アイテム登場した。
コトカは、個性的な日本の革を選び、手をかけ過ぎることなく素材を生かし、簡素さの美を生かす。食や住にも生かされている日本古来の価値観でつくった革靴。“風合い豊かな一枚の革がやさしく足を包む履き心地の、奈良らしい落ち着きを感じる靴。そして男性にも女性にも履けて、履くほどに表情を深める靴。”靴を志し、ブランドを運営。複数社で一つの靴ブランドを運営するという異例の試みながら、発売後5年間成長を続けている。
今回は、茶芯のブラックレザーを使った靴「KTO-4007」と「KTO-4006」を発売。黒い革の中でも「茶芯」と呼ばれるものは革芯が茶色のもの。靴を履き込んでいくと、革肌の黒色が落ちたり褪せたりすることで、革芯の茶色が露出し、これが経年変化の豊かな風合いとなる。同じく色落ちなどを楽しむデニム製品などが好きなユーザーを中心に人気が高まっている。
KTO-4007は、驚くほど柔らかく仕上げられた革を、ライニングをせずに、つま先から踵まで縫い合わせのない一枚革で、くるぶしまでを包むハイカットシューズ。革は、この靴のために兵庫県たつの市のタンナーで開発された「たつのナチュラルグレイン」を採用。
しっかり揉み込むことで、柔らかさとともに革肌に細かなシボ(凹凸模様)が生まれる。革肌の黒い色は(顔料を使わずに)染料のみで染めたもの。強い外光の下では革の茶色い地色が透けて見え、履き込んでいくとこの地色がさらに露出することで、表情豊かな経年変化が楽しめる。価格は3万9600円(税込)。
KTO-4006は、つま先から踵まで縫い合わせのない流麗なデザインが魅力のホールカットタイプの靴を、ライニングをしない一枚革でつくった1足。革は、この靴のために兵庫県たつの市のタンナーで開発された「たつの丘染めオイルヌメ」を採用。
3㎜もの厚さを持つ革だが、もっちりと弾力性を感じる、足馴染みの良い革になっている。染料と顔料で漆黒に染められたスムーズな肌目が特徴で、履いてシワが刻まれると風合いがグッと増し、さらに履き込むと、黒い革肌のアタリ、スレの部分から革芯の茶色が覗き始め、これが味わい深い経年変化となる。価格は3万9600円(税込)。