2022年6月1日 企業 丸五、足袋型シューズ「tabiRela(たびりら)」で産地を巡る『SANCHI』プロジェクト始動――第1弾は会津木綿のHARAPPAと協業 老舗地下足袋メーカーの丸五は、同社の人気商品である「tabiRela(たびりら)」をベースに、日本各地の魅力的な生地を使用したシリーズ『SANCHI tabiRela(さんちたびりら)』を発売する。 SANCHI tabiRela(さんちたびりら)の第1弾は、“会津木綿”。同社デザイナーが展示会をまわるなかで、すでに知っていた会津木綿の風合いとは一線を画す、上質な質感に感動したのが始まりだった。 実際に話を聞くと、120年間会津木綿を織り続け、小幅のシャトル織機を修繕しながら使用し続けている工場とのことだった。この工場でしか出せない“ふっくら”とした厚みのある生地を、是非多くの人に知ってもらいたいとの思いから、SANCHI tabiRelaの第1弾に採用された。 今回、協業した企業の株式会社はらっぱ(HARAPPA)は、福島県会津若松市で120年会津木綿を織り続けている原山木織物工場。封鎖に追い込まれた原山織物工場の事業を急遽引き継ぐ形で、2015年にスタートした。 原山織物工場が守ってきた会津木綿の伝統と常に新しいことにチャレンジする姿勢をそのままに、新商品の開発にも取り組んでいる。国内でも唯一、会津木綿を“染めから織り”まで行う貴重な工場でもある。 かつては綿花栽培北限の地と言われた会津で400年の歴史がある会津木綿は、小麦澱粉で固く糊付けした経糸に緯糸を織り込んでいく工程に特徴があり、糊付けしたことで生まれる細かな節が空気を含む層となることで、汗をよく吸い込みながらも、冬場は保温性に優れた昔ながらの天然の機能素材だ。 今回は、原山織物工場時代からの定番柄で、経糸の白の間は紺のようで実は黒。よく見ると紺・白・黒の3色になっている「滝縞(たきしま)」、伝統的な定番柄である“小町”を現代風にアレンジした新柄で、落ち着きのあるからし色のベースに4色の縞が細かく入る「小町からし(こまちからし)」、原山織物工場時代からの定番柄で、伝統的な意匠をそのままにストライプの流れを感じさせるアッパーデザインに落とし込んだ「文庫(ぶんこ)」を提案している。各1万2100円(税込)。 足袋型シューズ「tabiRela(たびりら)」は、気持ちよく歩きながら足裏を整える新感覚のコンフォートシューズで、外反母趾に悩んでいる方にも足にやさしいと評判。インソールも綿100%なので、素足で履いても気持ちが良く、丸洗いも可能。コンパクトにまとまるデザインなので、旅先のセカンドシューズやギフトにもおすすめの1足。丸五の「tabiRela」は、岡山県の倉敷の自社工場で職人が1足ずつ時間をかけて作っている。 普通の靴のつま先を割るだけでは、足指にとって快適な空間は確保できない。丸五の足袋型シューズは、100年の歴史で培ってきた、長時間履いてもつま先が痛くならない地下足袋専用の木型(ラスト)をベースに作られ、指先に縫い目等が当たらないよう1枚の布で立体的で快適な空間に仕上げている。
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