丸五、厚生労働省主催の「SAFEコンソーシアムアワード」でブロンズ賞受賞――日進ゴムおよび岡山県+SAFE協議会と共同で実施した転倒事故防止活動が評価される

表彰を受けた丸五の岡本幸太郎執行役員フットウェア事業部事業部長
丸五は、厚生労働省主催の「SAFEコンソーシアムアワード」において、地元履物メーカーである日進ゴムおよび岡山県+SAFE協議会(小売業)と共同で実施した転倒災害防止活動の成果が評価され、企業等間連携部門のブロンズ賞を受賞した。
SAFEは「Safer Action For Employees」の略称で、労働災害の防止や安全、健康推進の取り組みを推進している厚生労働省主催の活動体。SAFEコンソーシアムアワードでは、職場で起こり得る事故や健康推進の取り組み事例を募集し、表彰を行っている。
2025年の表彰式は2月4日(火)、ベルサール御成門駅前(東京)で行われ、同社は「丸五&日進ゴム(靴メーカー)による岡山県内のスーパーマーケット転倒災害防止大作戦」という転倒事故の防止の取り組みの実施で表彰された。
近年、転倒災害は増加傾向にあり、厚生労働省の調査によると、平成25(2013)年に2万5878件だった事故件数は、令和5(2023)年には3万6058件と、10年で約40%増加している。日常生活での転倒事故も増えているが、仕事中に転倒して4日以上休む従業員は、年間2万6000人ほどいると言われ、大きな社会課題となっている。また、近年は転倒が事故の種類のなかでも最多となっていることに加えて、40歳以上の男女の転倒災害が急増している。
この社会課題に対応すべく、岡山労働局は、地元の履物メーカーである丸五および日進ゴムと連携して、岡山県内のスーパーマーケットの従業員50人の靴の交換頻度や材質、床環境や適切でない靴の使用状況を分析。転倒リスクの調査や改善策の提案を行った。靴底がすり減っていることに気づかず履き続ける人もいることから、靴や床面のパトロールを通じ、転倒危険の可能性を指摘した。結果、転倒防止活動に貢献したという実績が評価され、今回の受賞に至った。
丸五では、「各社のスーパーのバックヤードをパトロールした結果、気づいたことは、消耗した靴によって転倒するリスクがあるということ。現場で働いている人たちは靴への関心はさほど高くなく、自分の靴の裏をチェックするだけでも未然にリスクを回避できると感じる。当社としては、そういった現場の人の声を基に商品づくりをしていく」とコメントしている。
同社では、高齢化が進む日本ではシニア世代の労働人口は増加し、転倒事故のリスクも高まっている、といった社会課題に対応するため、滑りにくくコストパフォーマンスの高いシューズを開発。加工食品コーナーや飲食店などの安全をサポートする完全防水シューズ「ウルトラソール#74」(参考小売価格2500円)を発売している。

ウルトラソール#74