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2021年05月05日

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連載【いちがいもんの独り言⑯】「多くの足と靴に接しておけば…と後悔」

 

後悔していることがあります。私はシューズメーカーで20余年、様々なシューズの企画・開発のため、日本中の売り場を廻りました。そこで不幸な“靴難民”の多さに驚き、直に接客をするシューズの販売を始めて13年経ちます。


今さらですが、開発者時代に直にもっともっと多くのお客様の足と靴に接しておけば良かったと後悔しています。


メーカーの開発者として、靴づくりで肝となるポイントは理解していました。しかし、圧倒的な量の接客によるフィッティング経験と、生のお客様の声はそれを越えていました。


インターナショナルスポーツシューズメーカーは、ターゲットごとに最先端の臨床が進んでいるのでしょうが、国内の総合的な靴メーカーの開発者は徹底的に売り場に立って、少しでも多く、自社の靴で直にお客様にフィッティングする機会を持つことをお勧めします。もちろん、自社が狙うマーケットに合った売り場で。


そこで本当に大事なことが見えてきます。知識を実感に、さらには確信にすることです。そこから必ずロングセラーを産み、育てるネタが出てきます。


同様に重要なことは、シューズ開発者だけでなく、決定権がある役職の方々にも共通体験を持ってもらうことです。


振り返ると、私の場合は「やってみ~!」(やってみなさい)と言う、理解ある役員に恵まれていたと思います。そうでないと、同じようなものばっかりで点数や色数だけ多い、“命短し特価商品”になってしまいます。


当店では現在、開店以来続いているロングセラーが2点、復活が1点あります。9000~1万8000円辺りの商品です。改良・希望点はありますが、コンスタントに売れています…。いや、売っています!


メーカーさんは全国で活躍しているシューフィッターの方とともに、売り場で育てていくシューズを企画されてはいかがでしょうか。


【松下 誠氏のプロフィール】

シューズコンフォートアドバイザー。広島県福山市でコンフォートシューズの販売を通して足と靴に関するアドバイスを行っている「シューズラボキュー」を経営。なお、“いちがいもん”とは広島の方言で「頑固者」を指す。


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