笹川スポーツ財団、ポストコロナ社会における「スポーツライフ」の現状を調査・分析――国民の3割が過去1年間まったく運動・スポーツをしていないという結果に
笹川スポーツ財団(東京都港区、渡邉一利理事長、以下SSF)は、頻度・時間・運動強度からみたSSF独自の指標である「運動・スポーツ実施レベル」を始め、スポーツ観戦率や好きなスポーツ選手など、2024年のスポーツライフに関する調査を全国の18歳以上の男女3000人に実施し、その結果を発表した。SSFは、1992年から同調査を隔年で実施しており、その結果を公表している。今回の調査は2024年6~7月に実施した。
「する」スポーツの代表的指標である運動・スポーツ実施率については、年1回以上の運動・スポーツ実施率は69.8%となり、2006年以来の6割台に減少した。コロナ禍以降、身近な場所で一人でも実施できる散歩、筋トレなどエクササイズ系種目の実施率は高く、実施場所も道路や自宅の利用率が高いという。一方で、スポーツクラブ・同好会・チーム加入率は全体で15.2%と調査開始以降最も低い水準を記録した。
運動・スポーツ実施レベルの年次推移をみると、「レベル4」(アクティブ・スポーツ人口)は、1994年調査の7.6%から漸次増加し、2012年では20.0%に達した。2018年は20.7%、2020年の22.1%で過去最高を示したが、2024年は18.3%だった。運動強度・時間に関係なく、週2回以上運動・スポーツを行う「レベル2」は9.4%と、1994年調査以降6~10%の間を推移しており、コロナ禍前の2018年9.5%から横ばいで推移している。