セルビアの国民的シューズ「OPANAK(オパナック)」
BOWCLAP(バウクラップ、愛知県名古屋市)は、南東ヨーロッパのセルビア共和国で四半世紀以上、ほとんど形を変えずに愛され続けている国民的シューズ「OPANAK(オパナック)」を輸入販売している。
このシューズの歴史は、1935年に創業したセルビア南東部の小さな靴工房から始まり、つま先が反り返り、前足部がくちばしのような独特の形状の革靴「オパナック」がつくられるようになった。
当時のセルビアの靴は、カーフスキンが使われることが主だったが、靴工房の創始者、ミタ・ガガとチェッキチの兄弟は、農業国セルビアの農夫の要求を満たす“滑りにくく丈夫、水の中でも作業ができる”靴ができないかと考えた。
そして新たな素材としてゴムを使用するという、当時としては画期的な一歩を踏み出し、この地域で四半世紀以上にわたり国民的シューズとして支持される農夫靴「ラバー・オパナック」の幕開けとなった。手入れが簡単で優れた品質と耐久性を備える「オパナック」は以来、ほとんど形を変えず、現在も職人たちの手により、この地でつくられている。
BOWCLAPは、「オパナック」の素朴で、手づくりによる味わいのある雰囲気に注目し、日常使いできるシューズとして主にセレクトショップ向けに輸入販売を行っている。日本では、現地では付属していないインソールおよび巾着袋付で販売している。
ヴァルカナイズ製法でつくられる「オパナック」は、足先を守るようにトウ部分のラバーを厚く設計、ソールには深い溝を刻んで滑りにくくしている。全体がアジアからもたらされる天然ゴム製のため、雨や汚れに強く、サステナブルな製品でもある。
デザインは、スリッポンのOPANAK SLIP-ON RUBBER SHOES(12月1日からの価格は税込6930円)、ベルトを配したOPANAK STRAP RUBBER SHOES(同税込7480円)、レザーでつくられていたシューズのデザインをラバー製にしたOPANAK 1935 RUBBER SHOES(同税込7920円)。サイズは、OPANAK SLIP-ON RUBBER SHOESが34~39(23.0~26.0㎝)、その他は34~43(23.0~28.5㎝)。ベースはブラックだが、200足からの別注色も受け付けいる。
また、BOWCLAPでは、2023年春夏シーズンから、大型航空機やトラックの廃タイヤをアップサイクルしてつくるベトナムのタイヤサンダルブランド「VUA DEP LOP(ヴァ デップ ロップ)」の販売をスタートする。
廃タイヤをアップサイクルしてつくるベトナムのタイヤサンダルブランド「VUA DEP LOP(ヴァ デップ ロップ)」
1940~50年代のベトナム独立戦争時代に、撃墜した軍用機のタイヤを利用してつくられたことを起源とするタイヤサンダルは、かのホーチミン大統領も愛用したという。その後、時代が変わりタイヤサンダルは廃れるが、50年もの間つくり続けてきた職人の息子、グエン・ティエン・クオンが2013年に「VUA DEP LOP」を立ち上げ、6年後の2019年にはベトナム100ブランドの1つに選ばれている。
クロスバンドや2バンドのユニセックスデザインから、細めのストラップを配したフェミニンなものまであり、価格は5940円(税込)。