連載【いちがいもんの独り言⑮】「靴を考える会」に関わり見方変わる
一昨年から広島・岡山を拠点に、大学の先生や靴と足に関わる人たちで「靴を考える会 広島」をつくり、活動しています。
始まりは広島県立大学の長谷川准教授の靴、いや足に対する思いと行動でした。私は大阪の「靴を考える会」からの紹介で関わることになりました。
第1回の公開活動は、スピングルムーヴの工場見学。その後移動して、広島県立大学で作動解析装置の見学と長谷川准教授による「知覚入力型インソール(足底パッド)」に関する講演。
第2回は、広島国際大学の森永助教授による「最新機器を用いた足のデジタル計測とその活用法」。どちらも関西方面、なかには北海道・九州からの参加者もおられ、盛況でした。
「靴を考える会」はもともと大阪で始まり、現在は東京、名古屋、北海道、北陸にも「靴を考える会」があり、活動しています。職業柄、靴を中心に見ていた私がこの会に関わり、見方が変わってきました。
「靴はこうあるべき、こんなものは履いてはいけない」から「どんな靴でも履きこなせる足づくり」を考えるようになりました。例えば、私たちが子どもの頃は今の靴より確実に粗悪なズック靴を履いていました。それなのに今の子どもの方が足の状態が悪い。裸足や草履も良いですが、子どもの生活環境の問題が大きいのではないでしょうか。
例えば、資本力がある企業や公共団体が学校の校庭にミニ里山など身近で遊べる楽しい不整地ゾーンをつくります。そこで遊ぶグループと、そうでないグループの足のデータを蓄積して比較分析してみるとか、未来の大人のために提言できると嬉しいですね。
みんなで考えましょう!
【松下 誠氏のプロフィール】