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2024年06月26日

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デサント、水沢ダウンを生産するデサントアパレル水沢工場建替え工事の地鎮祭を行う

㊧から千田工業千田弘美社長、岩手県の佐々木淳副知事、デサントの小関秀一社長、奥州市の倉成淳市長、水沢工場の杉浦剛工場長(デサントアパレル水沢工場建替え工事の地鎮祭で)

デサントは5月24日(金)、デサントアパレル水沢工場で建替え工事の地鎮祭を実施し、地域に密着した工場として施工会社である地元の千田工業を始め、岩手県の佐々木副知事、奥州市の倉成市長も駆けつけ、工事の無事を祈った。


デサントは、成長戦略として「モノづくり力の強化」を掲げており、その一環として国内にある自社3工場のブランディングを進めている。同社では、これら自社工場のマザーファクトリーとして、またコーポレートブランド「デサント」のモノづくりを担う中核として、約30億円を投資して水沢工場を刷新する。


新しい水沢工場は、次の50年を見据えた工場として、これまで以上に丁寧で難易度の高いモノづくりにより、同社の競争力の源泉である「高付加価値」な商品開発を進化させ続ける。そのためにも環境配慮、地域共生、働きがいを実現する工場を目指す。


水沢工場で生産される主力商品は、2008年に誕生したデサントのモノづくりの象徴ともいえる「水沢ダウン」。ダウン表面の縫い目を極力減らすことで水の浸入を防ぎ、かつ温まった空気を逃さないという新しい発想でダウンの弱点を克服した防水性、保温性に優れたジャケット。すっきりとした見た目とは裏腹に、製作においてはウィンドブレーカーなど通常のアウターウェアの4倍近い250を超える工程が必要で、そのほとんどが手作業で行われている。


新しい水沢工場は、断熱性、気密性の高い設計に加え、胆沢扇状地の豊かな地下水を利用した輻射熱冷暖房設備を導入。厳しい冬の寒さ、夏の暑さから働く人々を守るだけでなく、快適性と省エネルギーを両立し水沢の恵みとの共生を目指す。また、既存工場の約1.5倍の広さと、明るい自然光や木のぬくもりに囲まれた快適な環境が特徴で、これまで複数棟に分かれていた工程をワンフロアに配置し、完全バリアフリー設計にすることで、動線の改善につなげ、より効率的な生産が可能になる。また、1人でもグループでも利用のしやすい休憩スペースの設置や、化粧室数の増設など、工場の従業員、とくに9割を占める女性従業員の働きやすい環境を目指し、ひいては地域で就職したい工場となることで雇用創出の一助となればと考えている。


デサントの小関秀一代表取締役社長は地鎮祭で、「1970年に東北デサントとしてスタートし、50年以上続けられたのは地元の支援のおかげだと、この場に来て実感している。1970年頃のアパレル産業は、ほぼ100%が日本製だった。20年後の 1990年には、ちょうど半分が輸入品になり、現在では日本製はたった1.5%になった。この流れは今後も続き、将来は1%、0.5%になるかもしれない。そのような中で国内工場に約30億円もの投資をするのは、世間とは真逆の動きになる。従業員も海外からの研修生が多くなっているなか、当社の3つの国内工場である水沢工場を始め、奈良県の吉野工場、宮崎県の西都工場はいずれも地元の人を採用している。このようにメイドインジャパンが難しくなる中でも、私たちは日本でしかできないモノづくり、世界で最高のモノづくりにこだわっている。来年の7月に新しい水沢工場が始まる。これからの50年も引き続き、地元の支援をお願いしたい」と述べた。


■新水沢工場の概要=岩手県奥州市胆沢小山字北蛸の手10(現状敷地内での移設)▽敷地面積=2万9012.98㎡、工場面積=5098.87㎡(鉄骨造1階建て)▽事業内容=水沢ダウンを中心としたスポーツ用品の製造


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