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2022年12月07日

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靴メーカーなのに作った靴が流通していない「コージ製靴」――お客さんとウインウインの関係になるために見出した新たな道を吉田代表取締役が語る

吉田興治代表取締役

紳士革靴のOEMメーカーとして設立されたコージ製靴(本社:千葉県松戸市)は現在、工場直売のファミリーセールを事業の柱に据えている。靴メーカーだが、製造した靴が流通していないユニークな企業であるコージ製靴。設立から30年で何が変わったのか、吉田興治代表取締役に聞いた。


――OEMをやめた理由は。
1989(昭和62)年に松戸本社工場を立ち上げ、コージ製靴を設立しました。紳士靴のOEMメーカーとして、マドラスや三菱商事、ムーンスター向けの靴をつくり、一時はコムサの靴を全部請け負っていた時期もあります。最盛期には年間約30万足を生産していました。


納期を守るために徹夜で仕事をしたり、エンドユーザーにどのような評価をされているかも分からないビジネスの将来に疑問を抱き、消費者と直接つながる方法を考えました。以前から松戸工場と新潟工場では年1回、ファミリーセールを実施していました。当然、最初は商品の処分のためだったのですが、その後ファミリーセールのための商品構成を考えて、2009(平成21)年から2会場でファミリーセールを始め、卸ビジネスをゼロとしました。ファミリーセールの今年6月時点の会員は、約3万人を数えます。


製造拠点である地元の活性化の一環として始めたセールは、“エンドユーザーに喜んでもらいたい”という所期の目標を達成する事業にもなっています。私たちは靴メーカーとして、安心と安全を売っており、購入した商品に何か問題があれば、真摯に対応します。世間では廉価な商品も出回っていますが、不満があっても誰が対応してくれるのでしょうか。


――6月にも松戸本社でファミリーセールを実施したが。
駐車場を用意していますが毎回、土曜日、日曜日は入りきれないほど来ていただいています。松戸本社には40坪の売り場を用意し、新潟工場では50坪の会場でファミリーセールを実施しています。3年前に事務所をつくった大阪では、会員がすでに2000人を超えています。年1回だったセールは、現在は7つの会場で年4回(3月、6月、9月、12月)実施し、そのほか百貨店での年2~3回の催事、そして自社のネット販売でビジネスを行っています。


お客さんと直接つながることで、さまざまな要望があることがわかり、カラーオーダーやパティーヌ仕上げも始め、次の商品開発にも生かすようになりました。私たちは紳士ビジネス靴をメインに製造していますが、お客さんのさまざまな要望に応えるために海外からの輸入品や、メーカーから購入する商品もあります。


コロナ禍で生活が激変したなか、苦境に立ったアパレル企業とコラボしてスーツを5000円と1万円で販売したところ、2日間で500着を売りました。それから年2回、スーツと1万円と1万5000円のコートを販売しています。今まで地域のさまざまな業種の企業とコラボレーションして、アパレルやレディスシューズも加えており、今回は今治タオルやトイレバスマットまで揃えて好評です。


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