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2021年08月03日

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連載【いちがいもんの独り言㉔】山積みの靴のディスプレイにモヤモヤ…

セール時期になると、靴を山積みにして滑り台から滑り落とすテレビコマーシャルを見かけます。また、SNS では山積みの靴の写真をディスプレイに使っているのを見ることもあります。モヤモヤする光景です。


私は長年、一喜一憂しながら靴の製品開発を続けてきました。また、現場ではシワ一つ、キズ一つないように細心の注意を払いながら靴を生産していました。コマーシャルやディスプレイであっても、乱雑に扱われる靴の姿をお客様に見せる意味がわかりません。


このモヤモヤを同業者に話したら、同じことを思っておられたようで、「多分、自分で手掛けた靴を眺めながら酒を飲んだり、枕元に置いて寝た事がない人達の発想ですよね( 涙)」と、言われていました。


靴販売の専門職スタッフをちゃんと育てず、靴を部品の寄せ集めと見て、ソロバンを弾くと付加価値がとれないので、安売りの消耗戦になる。みんな辛いです。


私は靴を売っていますが、「自分の仕事は、縁ができた人の人生の幸福度を上げる手助けをしている」と捉えています。「出かけるのが楽しくなった」「旅行先で歩き回るようになった」「走るのが好きになった」「姿勢が良くなったね、と言われた」…など。もっともっとQOL を高めてもらいたい!お金を頂いた上に、笑顔と前向きな言葉をいただけるのが、とても嬉しいです。


それから、さすがに靴専門店ではやらないと思いますが、アパレルショップでたまに見かける靴に靴を乗せてディスプレイするのはやめましょう。服を畳んで重ねるのとは違います。靴は重ねないように、一足一足大切に靴箱に納められてやってくるのですから!


【松下 誠氏のプロフィール】

シューズコンフォートアドバイザー。広島県福山市でコンフォートシューズの販売を通して足と靴に関するアドバイスを行っている「シューズラボキュー」を経営。なお、“いちがいもん”とは広島の方言で「頑固者」を指す。


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