今年5月に東京・千代田区のアニェッリホール(イタリア文化会館)で行われた「トスカーナ産植物タンニンなめし革イベント2023」での展示
イタリア大使館貿易促進部は、10月31日(火)~11月2日(木)、JR原宿駅至近のWITH HARAJUKU(https://withharajuku-hall.jp/)で、「SDG’s ITALIAN FASHION SPECIAL PROJECT」と称したセミナーおよび展示を開催する。
初日10月31日(火)は16時から、ファッション業界関係者を対象にした「EU圏内におけるSDGs事業とイタリアメーカーの取組み」(講師:クレア・プレストン WGSN UK本社コンサルティング部門 Vice President)、「ヨーロッパの2024-25秋冬トレンド予測」(講師:浅沼小優 WGSN Official Partner Japan)を主題にセミナーを行う(定員になり次第締め切り)。時間は18時まで。会場は、3F WITH HARAJUKU HALL。
展示は、“その素材、本当にバイオ由来と呼べますか?”をテーマに、「イタリア植物タンニンなめし革協会」の協力のもと、10月31日(火)~11月2日(木)に一般公開される。入場は無料。会場は、3F LIFORK 原宿 LOUNGE。開場時間は10時~18時(最終日は16時閉場)。
内容は、イタリア植物タンニンなめし革協会 presents「WELCOME TO 2050――君たちを待っていたよ.1282年から――その素材、本当にバイオ由来と呼べますか?」。
国連は2015年、地球の未来を守るための一連の対策を「持続可能な17の開発目標」として採択した。欧州連合(EU)もまた、グリーン・ディールと呼ばれる気候変動と闘うための環境戦略を打ち出しており、バイオベース(生物由来)またはバイオマス由来の素材の促進を通じて、2050年までに温室効果ガスの純排出量をゼロにすることを想定している。
しかし、実際にはどうすればこれらの目標を達成できるのだろう? ここ数年、エコフレンドリー(環境に配慮した)、代替レザー、クルーエルティフリー(動物実験を行わない)など、持続可能性を掲げた新しい代替素材が続々と登場している。
イタリアのトスカーナ地方には、植物タンニンなめしという伝統的な製法で作られる革がある。その起源は1282年まで遡る。耐久性に優れ、時間の経過とともに味わいを増す植物タンニンなめし革でつくった製品は、何年にもわたって修理、再生、再利用ができる。また環境や人体にもやさしいことから、EUの要求事項のいくつかをすでに満たしている。
イタリア植物タンニンなめし革協会は、このことを科学的見地から証明したいと考え、ファッション業界で流通しているさまざまな代替素材を含むマテリアル、および協会加盟タンナーの製造した革の分析を専門家に依頼した。この展示では、その分析結果をわかりやすく展示し、私たちをとりまくファッションアイテムが本当の意味で持続可能性かどうかを、入場者とともに考える内容となっている。