陸上短距離用スパイクシューズ「METASPEED SP」㊧と学生アスリートにトレーニング方法を伝授するフレッド・カーリー選手㊨
アシックスジャパンは5月15日(月)、“asics プレゼンツ「フレッド・カーリー選手 短距離クリニック」”と題し、アドバイザリースタッフ契約を結ぶ陸上短距離のフレッド・カーリー選手(米国)を迎えたイベントを、東京・江東区の新豊洲Brilliaランニングスタジアムで開催した。フレッド・カーリー選手は、クリニックに参加した29人の高校生・大学生アスリートに、独自の短距離選手向けの練習方法・ドリルなどをレクチャーした。
この日、披露された陸上短距離用スパイクシューズ「METASPEED SP(メタスピードエスピー)」は、6月29日からアシックスオンラインストア、STEP SPORTS各店(一部除く)、STEP SPORTSオンラインストアで発売される。サイズ24.5~31.0㎝で、価格は2万9500円(税込)。
会見でフレッド・カーリー選手は、すでに使用しているMETASPEED SPについて、「足にきちんとはまって、とてもコンフォタブルでバランスの良さを感じる」と述べた。実は今年3月、アシックス パフォーマンスランニングフットウエア統括部開発部の大竹博道氏が、フレッド・カーリー選手の家を訪れ、足の計測をしたという。フレッド・カーリー選手は、「自分の足が思ったよりも小さいことにびっくりした。以前は、足が靴の中で動くような感じだったが、正しいサイズのシューズでトレーニングするようになり、とても状態が良くなった」と語った。
METASPEED SPは、高反発、推進力を追求した100m、200m向けのスプリントシューズで、ミッドソールの上部のつま先から踵部にかけてカーボンプレートを搭載。ミッドソールには、同社の軽量フォーム材で最も優れた反発性を発揮する「FF BLAST TURBO(エフエフブラストターボ)」を採用し、跳ね返るような感覚が得られ、前方向への推進をサポートする。また、つま先部を薄く設計することでスタート時の安定性を高め、靴底先端部分を巻き上げることで耐久性を高めている。
軽量で通気性に優れたモーションラップアッパーは、走行時の足の動きにしっかりとフィットすることで高速走行をサポート。中部の素材には起毛素材を採用し、部位に応じて孔の大きさを調整することでホールド性と軽量性の両立を目指した。
このシューズは、アルトゥール・シセ選手、ベンジャミン・アザマティクワク選手、ロレンツォ・パッタ選手、山縣亮太選手なども着用を予定する。
なお、メタスピードシリーズの陸上トラック競技向けスパイクシューズは、長距離(5000m、1万m)向けに、ピンレスカーボンプレートを採用した「METASPEED LD」を、2022年4月に発売している。
フレッド・カーリー選手は、100m9秒76の自己ベストをもち、2022年の第18回世界陸上(オレゴン)の男子100mで優勝するなど、世界を代表するトップアスリートのひとり。5月21日に神奈川・日産スタジアムで行われた「セイコーゴールデングランプリ2023横浜」の男子100mでは、予選・決勝とも唯一の9秒台で走り優勝、格の違いを見せつけた。