ヨネックスが新シリーズ「カーボンクルーズ」でランニングシューズに本気で取り組む――第1弾はサブ3~4向けの「カーボンクルーズ エアラス」を発売
ヨネックス製品開発部の横山雄樹氏――「ラケットなどで培ったカーボン成型技術を活用し、さまざまなランナーにカーボン搭載シューズを提供していく」
ヨネックスが開催したメディア向け試走会で、同社製品開発部製品開発第三課主任の横山雄樹さんに聞いた。
■新シリーズの展開ではカーボンを前面に打ち出しているが。
横山:カーボンプレート搭載のランニングシューズというと、トップ選手がレースで使用するスピードモデル、というイメージがありますが、弊社ではカーボンプレートによる“走行安定性”の向上に着目し、すでにフルマラソン5時間や完走を目指すセーフランシリーズのランニングシューズにもカーボンプレートを使っています。弊社は、カーボン成型技術により、“しなり”の度合いを変えることができるため、トップ選手だけでなく、さまざまなレベルのランナーにも履いてもらえるシューズを開発できることから、シリーズ名に“カーボン”の名前を入れて訴求していくことにしました。
新製品のカーボンクルーズ エアラスに搭載したカーボンプレートは、すでに発売していたセーフラン100Xやセーフラン200Xのカーボンプレートとは形状や長さ、積層の角度を変えており、さらにリブ溝を入れて剛性を高めることで推進力を向上させています。カーボンがもつ特性を、モデルごとに変えることができるのが弊社の強みであり、カーボンクルーズシリーズの特徴でもあります。
■今後の「カーボンクルーズ」シリーズの方向性は。
横山:10年振りに新シリーズを投入し、今後は弊社のランニングシューズをカーボンクルーズに切り替えていきます。第1弾として、フルマラソン3~4時間前後のランナーに対応するカーボンクルーズ エアラスを発売することで、マラソン大会で履いてもらって露出を高めるとともに、ブランドの信頼感を高めていきたいと思っています。もちろん、そのためにランナーが試し履きできる機会も増やしていきます。
今後、さまざまなレベルのランナーや使用目的に合わせたシューズの開発をしていく予定ですが、ゆくゆくはバドミントンやテニス、ゴルフ同様に、トップ選手に使ってもらえるモデルの開発も考えています。
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