「アンダーアーマー」のランニングカテゴリーの展開について語るドームの北島義典代表取締役CEO

ドームは、「アンダーアーマー」の最新レーシングシューズの発表会を12月20日（水）、ドーム有明ヘッドクォーターで開催し、12月27日（水）から世界に先駆けて販売する「UAベロシティエリート2」の詳細を明らかにした。

冒頭、ドームの北島義典代表取締役CEOは、「1996年にブランドとして誕生したアンダーアーマーが、シューズを展開し始めたのは10年後の2006年から。その後、ランニングシューズを2009年に発売し、こつこつとシューズの開発を続けてきた」とブランドのシューズ開発について説明。そして2022年にレーシングシューズのUAベロシティエリートをリリースし、同年秋のニューヨークシティマラソンで、ケニアのシャロン・ロケディ選手が初マラソン初優勝という衝撃的なデビューを果たし、2023年1月の箱根駅伝では、学連選抜の慶応大学貝川裕亮選手が使うといった、近年の動きについて語った。

グローバルでランニングシューズを強化しているなか、日本市場について本国・アメリカも期待しているとして、ドームではUAベロシティエリート2を、世界に先駆けて発表、12月27日に先行発売する。2023年は、3月の東京マラソンEXPOに出展し、6月にはアンダーアーマー豊洲ベイサイドランを開催、10月の横浜マラソンに協賛するなど、ランナーに直接訴求する機会も増やし、アンダーアーマーのランニングシューズを啓蒙している。

続いて同社藤井雅義Vice Head of Marchandising Divisionは、「今年3月の東京マラソンEXPOでUAベロシティエリート1を100足限定で販売し、即完売した。4月1日から一般発売し、今のところ約1000人のランナーに購入してもらっている。今回、“勝つための進化”を施し、UAベロシティエリート2にアップデートした」と語り、改良ポイントについて説明した。

それによると、改良ポイントは、①シューズ全体の重量はあえて増やしたが、ペバックスフォームを20％以上と大幅に増量して反発性を向上させた、②カーボンプレートの形状を進化させ、アーチ形状を強くすることで前に転がりやすくした、③アッパーはフィット性を高めたうえで軽量化をはかった、④着地時に沈み込む前足部のペバックスフォームを増やしたため、オフセットが前作の8㎜から2㎜となり、より走りやすさを高めた。さらに⑤アウトソールはアンダーアーマー独自のラバーを必要としないフローを採用し、フォームの増量に対応して横幅を広くすることで安定性を担保したこと。これらにより、安定性を失わずにスピードを上げることができ、トップ選手でも満足できる仕様になった。

ウイズはD、サイズは22.5～30.0㎝のユニセックス展開で、価格は2万6400円（税込）。カラーは、Black×White×BetaとBlack×Anthracite×Whiteの2色。重さは、27.0㎝の片足で240gとなっている。

最後に野田佳宏Vice Head of Marketing Divisionがマーケティング施策について説明した。アンダーアーマーのグローバルコンセプトである“Journey to Compete（勝利への道のり）”に則り、ランニングについても「Run for Sports（スポーツ競技のためのランニング）」と、「Run as Sports（スポーツ競技としてのランニング）という2つの領域で“Run to Compete”を訴求している。そして今回、“Run to Compete”を象徴するモデルとして、UAフローベロシティエリート2が誕生した。

Run as Sportsの強化のためにトップチーム（高校、大学、社会人）へのサポートも増やしているうえ、来年は東京マラソンEXPO2024に出展を予定し、地域密着型のアンダーアーマー豊洲ベイサイドランの開催や、新宿店、大阪店、有明店を中心にランニングセッションを行うことで、アンダーアーマーのランニングコミュニティを増やす活動も続けていく。

発表会の特別ゲストとして登場したのは、11月26日開催のつくばマラソンを2時間56分41秒で完走し、サブ3を達成したハリー杉山さん。新製品のUAベロシティエリート2について「圧倒的な爆発力をもったシューズ」と話し、さらに「ジョグ程度でも勝手に前に進んでいく感触だが、ペースが速くなればなるほど押してくれる。フィット感も高く、ナチュラルな接地感も感じられる」と絶賛した。

「UAベロシティエリート2」を絶賛したハリー杉山さん