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2024年04月30日

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ゴールドウイン、構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン繊維」を使用した初の量産品コレクションの期間限定店を東京にオープン――初のシューズも登場

アッパー表地の60%にブリュード・プロテインを使ったザ・ノース・フェイスの「O Nuptse Down Bootie(オービットヌプシ ダウンブーティ)」

ゴールドウインは、Spiber(山形県鶴岡市)と2015年から共同開発してきた構造タンパク質素材「Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)繊維」を使用した初の量産品コレクションのポップアップストアを9月29日(金)、JR東京駅至近の丸の内ビルディング1階(東京都千代田区丸の内2-4-1)にオープンした。開設は2024年1月末までを予定する。


このストアは、“REGENERATIVE CIRCLE(リジェネラティブ・サークル)”というコンセプトのもとに設定した「想像する(Imagine)」「創造する(Believe)」「共創する(Community)」「纏う(Collection)」という4つのキーワードを表現するため、アート、カルチャー、ファッション、テクノロジーなどを横断しながら、新たな未来への可能性を探求している。


店内では、「Goldwin(ゴールドウイン)」「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」「nanamica(ナナミカ)」「WOOLRICH(ウールリッチ)」の4ブランド17アイテムを販売する。また、同社オンラインストアのほか、東京・千代田区のGoldwin Marunouchiで「ゴールドウイン」ブランド、東京・中央区のGINZA SIX内のTHE NORTH FACE UNLIMITEDで「ザ・ノース・フェイス」ブランドを販売する。


植物由来のバイオマスを原材料に使用した微生物の発酵プロセスにより生産されるブリュード・プロテインは、さまざまなアプリケーションに活用できる。ブリュード・プロテインポリマーを紡糸したブリュード・プロテイン繊維は、シルクのような光沢と繊細さをもつフィラメント糸や、さらに上質で滑らかな肌触りのカシミヤや嵩高性に優れたウールのような紡績糸にも加工することができる。


例えば高級獣毛でありながらさまざまな環境リスクを指摘されているカシミヤ繊維と比較した場合、温室効果ガスの排出量の大幅な縮小と土地や水の使用量の削減が期待できる。また、ブリュード・プロテイン素材自体は生分解性を有するため、最終製品のための設計によっては、石油由来製品によるマイクロプラスチック排出の課題解決への貢献が見込めるなど、従来の動物由来、植物由来、合成素材に代わるソリューションを提供できるとしている。


ブリュード・プロテイン繊維を使ったこれまでの限定コレクションでは、ナチュラル色で提案されていたが、今回の量産品コレクションでは、ブラックやオリーブなどに染色したカラー提案が可能になった。「ゴールドウイン」の3L Jacket(税込14万3000円)や「ザ・ノース・フェイス」のO Baltro Light Jacket(税込14万8500円)の表地は、ブリュード・プロテインを60%使用(その他は毛25%、ナイロン15%)している。


また、初のシューズとして秋冬シーズンの「ザ・ノース・フェイス」で人気のヌプシブーティのアッパー表地の60%にブリュード・プロテインを使用した「O Nuptse Down Bootie(オービットヌプシ ダウンブーティ)をユニセックスサイズで発売した。価格は3万8500円(税込)。


Spiberは、2007年に創業した構造タンパク質「ブリュード・プロテイン素材」を開発するバイオベンチャー。タイ・ラヲン県の同社初の量産プラントが稼働したことから、今回のゴールドウインの量産コレクションの製品化が可能となった。また、同社は米国アイオワ州で協業先のADM社と新たに量産体制を構築しており、立ち上げに向けた準備を進めている。


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