【特集 ブランドスニーカー2021年秋冬 『ブルックス』アキレス】次世代開発チーム、ブルーラインにより機能とデザインにさらに磨きかかる
ミッドソールにDNA LOFT、DNA LOFT V2、さらにDNA LOFT V3の採用で履き心地を柔らかく、軽さも進化させる
アキレスが展開する米国ランニングシューズブランド「BROOKS(ブルックス)」が、機能性に裏打ちされた履き心地の良さで活躍の場を拡げそうな勢いだ。
ブルックス社は1914年に米国ペンシルバニア州で創業し、1977年に世界で初めてミッドソールにEVAを採用したことでも知られる。そのため、履き心地を左右するミッドソールの先進的な開発に定評がある。
今年の春夏シーズン、「ブルックス」で最も注目されたのが、世界同時発売された限定モデルの「Aurora(オーロラ)」。このモデルは、ブルックスの次世代開発チームであるブルーラインが手がけたロードランニング向けの新クッショニングモデル。ブルーラインは、本格的スピードモデルであるハイペリオンシリーズも開発しており、先進の機能とデザインを生み出す機関としての役目を担っている。
オーロラのミッドソールには「ブルックス」史上最も柔らかい独自のクッション素材であるDNALOFTに、液化窒素ガスを混ぜて臨界発泡させたDNALOFT V3が使われた。このDNALOFT V3は、DNALOFTクッションと比較して28%の軽量化を実現するとともに、クッショニングは16%、反発力は17%向上させている。
オーロラは、初めて人類を月に着陸させることに成功した宇宙船、アポロ11号にインスパイアを受け、その独特のデザインと無重力空間で足が初めて地面に触れた瞬間の最高級の柔らかさを再現しており、機能性とデザイン性の両面から注目を集めた。
限定モデル「オーロラ」をアトモスでポップアップ展開
「オーロラ」は、今年6月10日からの世界同時発売にあたり、日本ではブルックス公式サイトと一部店舗で限定販売された。さらに20日まではスニーカーセレクトショップのatmos BLUE 表参道店にポップアップストアをオープンした。税込2万7500円という高価格帯のアイテムだったが、「予想以上の反応があった」ことから、とくにデザイン面における潜在能力の高さも示した。
アキレスでは「ブルックス」の展開について、ブランドメッセージである“RUN HAPPY”のもと、ランナーをサポートしていくために大手スポーツチェーン店やスポーツ(ランニング)専門店をベースにしているが、クッション性や安定性の高さにより、百貨店やコンフォートシューズショップなどにも広がりが出てきている。
主力の「ゴースト14」が初のカーボンニュートラルで多目的に使えるシューズとして一新
2021年秋冬シーズンに注目される新製品は、ブランド史上初のカーボンニュートラルシューズとして提案された「Ghost(ゴースト)14」。踵と甲をしっかり優しく包み込み、足にぴったりフィットする3DFitプリントのアッパー、100%DNA LOFTにアップデートされミッドソールなど機能性を高めたうえ、リサイクルポリエステルを、アッパー素材には最低30%、インソールのトップライナーとシュータンの裏地、つま先ボックスの補強などには100%使用している。
ブルックスは、2040年までに二酸化炭素排出量実質ゼロの達成を目指している。この目標を達成するため、製品の材料をリサイクル品に代替し、二酸化炭素排出量に影響の少ない染色プロセスを採用。また、再生可能エネルギーを使用する工場から材料と製品を調達、さらに削減が困難な部分の排出量については、カーボンオフセットを購入することで補うなど、カーボンニュートラルに向けた活動を積極的に行っていく。
今回、グローバルで展開するランニングシューズの主力モデル「ゴースト」で、ブランド初のカーボンニュートラルシューズを発表したことは、こうした取り組みの本気さが分かるというもの。
2021年秋冬シーズンは、全13色(メンズ6色、ウイメンズ7色)をラインアップしており、選択肢が広がりランニングだけでなく多目的に使えるシューズとなっている。
トレイルランニングの「カスケディア16」も評価を高める