
㊧ウェットスーツ使用時の地上での写真(Coral Reef)、㊨将来的な参考使用イメージ
医療機器と特殊ラバー素材メーカーの山本化学工業(大阪市、山本富造社長)が発表した地上と水中で光の当たり方によってグラデーション的に色が変わる高機能ゴム素材「AURORA」が、世界最大級のスポーツとアウトドア用品の展示会「ISPO」(11月28日~30日 ドイツ・ミュンヘン)の新素材選考会で、世界中から400を超えるエントリーのなか、総合1位のOverall Best Productを受賞した。
同素材は、地上、水中ともに光の角度によって変色。さらに身体の動きを妨げない柔軟性に優れ、曲線的で動きのある人体に沿うことで、色が変わる素材の特長を最大限に活かせる。
また、特殊親水性加工により水中での水の抵抗を低減。同技術を用いたSCS素材は、フリーダイビングやトライアスロンの世界記録保持者のウェットスーツ、また2008年の北京五輪の時に話題になった高速水着にも用いられている。
さらに滑りを良くする加工が施されているため、ゴム単体に比べて引っかかりも軽減するほか、100%独立気泡構造のゴムにより、水や風を通さず、吸水しないのですぐに乾くのも特徴。軽量性も特殊な発泡プロセスによって実現している。このほか、耐候性、耐UV性、耐塩性、耐塩素性仕様。
このような特徴から、ウェットスーツだけでなく、水着、アパレル、シューズ、バッグ、アクセサリー、アウトドア用品、水族館やテーマパーク、また映画やコスプレの衣装等、さまざまな製品への応用が期待される。