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2023年02月04日

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【健康機能シューズ特集 アサヒシューズ「アサヒフットケア」】産・学・医で共同開発した究極のコンフォートシューズとして予想を上回る反響に

学会でのディスプレイの様子

デリケートな糖尿病患者の足に対応するシューズ開発からスタート


アサヒシューズが、国立大学法人佐賀大学、佐賀大学医学部付属病院との産・学・医で、約10年をかけて共同開発した“足に優しく、足の健康を守る”究極のコンフォートシューズ”「アサヒフットケア」が注目されている。2021年9月からの販売累計は、当初の予想を超える約3万足に達しており、同社では「快歩主義」「アサヒメディカルウォーク」に続く“健康3ブランド”のひとつに育成していく。


「アサヒフットケア」の誕生は、“糖尿病にとって靴が大変重要である”という認識のもと、患者が履いている靴をさまざまな角度から検証し始めたことからスタートした。日本で糖尿病を強く疑われる患者は1000万人いると推計され、予備軍の1000万人と合わせると約2000万人いると報告されている。糖尿病患者の約50%は神経障害を併発し、初期では足部の知覚障害から始まり、進行すると無知覚、さらに運動神経障害まで進行する危険性がある。自分の足の異常を感知することができないと足潰瘍を形成して感染、最悪の場合は切断に至ることもある。


初期段階では、食事療法とともに運動療法が重要となるが、不適切なシューズや不適切な履き方をすること、さらに歩き過ぎなどによって足部に傷を創ることは極力避けるべきとされる。健常者でも、年齢を重ねると足指の小趾側に体重が移動する傾向がみられ、糖尿病患者ではとくに第4趾、第5趾の付け根周辺に傷ができやすい。そのため、糖尿病患者にとって、靴の選択は重要な問題となる。


開発途中で方向転換、普段でも履ける値頃感あるスニーカーに切り替える


これまで糖尿病患者には、医師が処方して義肢装具士が作製する靴型装具や高額な輸入靴などが提供されてきた経緯があり、アサヒシューズも当初は国産による革靴の提供を考え、4~5年かけて開発を進めていた。


しかし、現状は異なった。患者はそうした革靴を履く場面は少なく、普段は市販のスニーカーなどを履いて過ごしている、というのが現実だった。そこでアサヒシューズは開発を方向転換し、「普段でも履けるスニーカーが欲しい」という患者の声を反映させ、高額品で使うシーンも限定される革靴ではなく、海外生産にすることで価格も1万円以下に抑えた商品の開発に切り替えた。

アサヒフットケア001(AFC001) 8800円(税込)/1番人気となっているベーシックなシューレースタイプ。サイズは22.0~27.0、28.0㎝。グレー、ホワイト、ブラックの3色展開

「シームレス」かつ「柔らかいつくり」で足の負担を減らし「衛生的」なシューズに仕上げる


「アサヒフットケア」は、糖尿病患者が履ける“フットケア”の発想をもとにしており、まず、靴の中で足を傷つけないように、内部に段差や縫い目の少ない「シームレス構造」を前提としている。そして、可能な限り足の負担を低減する「柔らかいつくり」にしている。


インソールは、さまざまな硬さ、素材を試した結果、通気性のあるウレタン系の8㎜厚のものを採用。また、中足部横方向にはスロープ状の硬質バー「Motion Guide Slope(モーションガイドスロープ)」を搭載し、身体の外側に体重が移動するのを抑え、第4趾と第5趾の負担を軽減するとともに、理想的な“あおり歩行”に導く。さらに、つま先を4㎝上げたトウスプリングを設計、曲線状のロッカーソールにすることで、つまずきにくく歩きやすい。なお、「Motion Guide Slope」は特許(第7062234号)を取得している。


さらに、ライニングには、糖尿病患者の末梢神経障害による少しの血痕や汚れにも気が付きやすいように、日本製の白いポリエステル素材を使用している。衛生面については、一般社団法人繊維評価技術協議会認定のSEK(橙マーク)制菌加工を取得した仕様にしている。

シームレスで足の負担を減らす究極のコンフォートシューズとして細部にまでこだわったさまざまな機能を網羅している



2020年12月の第1回日本フットケア・足病医学会での発表が医学分野で話題となり病院などでの採用へと広がる


「アサヒフットケア」が大きな反響を呼ぶ起点となったのが、2020年12月に横浜で行われた第1回日本フットケア・足病医学会でのアサヒシューズと佐賀大学の「産学連携から生まれた次世代のフットケアシューズの開発」と題した共同発表。ここで、足の負担を軽減するシューズが誕生したことが公表されたことで、医学分野を始めとする、さまざまな問い合わせも来るようになった。


そして、2021年9月の発売から百貨店や靴専門店、量販店、通販、介護用品店、フットケアサロン、および同社直営店など、約300店舗をベースにした販売がスタートした。とくに前述のように医学分野では待望のシューズとして捉えられ、とくに九州中心に病院の医師や看護士、スタッフの間での愛用者が増えてきたことで、「アサヒフットケア」の名前が広がるきっかけにもなっている。すでに、病院から「アサヒフットケア」を紹介されて購入に至るケースも出てきている。

アサヒフットケア002(AFC002) 8800円(税込)/脱ぎ履きの操作が簡単な面ファスナータイプ。サイズは22.0~27.0、28.0㎝。ホワイト、ブラックの2色展開


アサヒフットケア003(AFC003) 8800円(税込)/ストッパー付きのシューレースタイプ。サイズは22.0~27.0、28.0㎝。ホワイト、ブラックの2色展開

商品は3品番全7色。通販や靴専門店から介護・医療流通など、さまざまな流通で扱われる


しっかりとしたエビデンスをもった医学界からのお墨付きのシューズとして、購入したいという声が高まるにつれ、扱いたいという流通先も増えるという好循環が生まれており、現在の業種別販売比率は、TV通販を始めとする通信販売が約3割を占め、靴専門店が約2割、量販店(GMS)が約1割、介護・医療流通が約1割、その他となっている。


商品ラインアップは、シューレースタイプの「アサヒフットケア001」(ホワイト、グレー、ブラックの3色)、面ファスナータイプの「アサヒフットケア002」(ホワイト、ブラックの2色)、紐を留めるストッパー付きの「アサヒフットケア003」(ホワイト、ブラック2色)の3品番全7色。サイズは、すべて22.0~27.0、28.0㎝で、価格は8800円(税込)。


来年6月からは、オールホワイトという靴の色指定がある病院のために開発したコートタイプ「アサヒフットケア004」が加わる予定だ。

アサヒフットケア004 8800円(税込)/来年発売予定のオールホワイトのモデル




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