【お出かけの季節に最適…履き心地の良い「レディスカジュアルシューズ」特集】 『アキレス・ソルボ』 リピーターが多い定番商品の「ASC5570」「ASC5580」への品番切り替えが順調に運ぶ――2023年秋冬もさまざまなシーンで履くのが楽しくなる新製品を用意
アキレスは、衝撃吸収・圧力分散素材のソルボセインを踵部に搭載し、解剖学に基づいた足裏設計でアーチを支える、履く人に優しいレザーシューズ「アキレス・ソルボ」を展開している。その「アキレス・ソルボ」の2023年は、国産で展開してきた定番商品を、カンボジアの合弁工場での生産に切り替えることに注力してきた。とくに、これまでの基幹商品だったSRL0520とSRL0910を、新品番のASC5570、ASC5580に替わることについて、売り場、そして「アキレス・ソルボ」ファンも気をもんだ。
新品番のASC5570、ASC5580が発売された今年3月までは、旧品番が品薄状態になるなど苦しんだ部分もあったが、発売から気温が上昇した5月以降は動きも活発になり、この切り替えが上手く運んだことが裏付けられた。
とくにASC5570では、販促ツールなどでも打ち出したカラーのブルーグレー/オフホワイトが人気となり、マスタード/オフホワイトやグレー/ウォームグレーも続いた。同社では、「アキレス・ソルボ」を代表する品番、しかもブランドの特徴のひとつであるカラーの楽しさを表現したモデルが動き出したことで、「百貨店を始めとする売り場でも、自信をもって新たな定番を勧められるようになった」と振り返る。また、原材料高騰を始めとしたさまざまなコストの上昇により、今年は春、そして秋に値上げを行っているが、ここまで大きな影響は出ていないという。
「アキレス・ソルボ」の良さを活かしながら新たな定番を生み出す――“紐+ファスナー”の「ASC4290」がヒット、秋冬は細い“ゴム紐”採用の「ASC5670」を新発売
また、アキレスでは、既存の「アキレス・ソルボ」ファンに快適に履けるレザーカジュアルシューズを提供するための改良を行っている一方、常にさまざまな世代に履いてもらえるように、新たなデザインやテイストに刷新していくことにも余念がない。
例えば、ASC5570やASC5580は基幹品番ではあるが、世代によっては「もう少し若いテイストが欲しい」という欲求がわいてくる。そこで“紐+ファスナー”仕様のASC5570は、その仕様を踏襲しながらデザインを変更したASC4290も新規提案、“ゴム紐”仕様のASC5580は、ゴム紐を細いゴム紐に変更したASC5670を2023年秋冬新製品として投入するなど、進化させている。
このASC5670には、弾力性のあるEVA素材とソフトなウレタンフォームという、柔らかさの異なる2層構造による厚めのインソールが装着されている。さらに踏付け部は6㎜厚とすることで、クッション性を高めている。また、細めのゴム紐は、脱ぎ履きしやすいうえ、シューズ自体を華奢なスタイルに感じさせる効果があり、アッパーには小さなパンチングを入れてスポーティ感も出している。
2品番は、ともにスニーカーソールにしたことが特徴で、「アキレス・ソルボ」の得意とする部分を活かしながら、若返った新たな定番モデルを育成していく。
このほか2023年秋冬の新製品では、丸っこいフォルムのショートブーツで、黒はスムースレザー、ブラウンはスエードで提案しているASC5720、黒とコーヒーの2色で構成するロングブーツのASC5710がある。ともに撥水皮革を採用している。
また、牛革と羊革をコンビ使いしたアッパーサイドに転写で入れた水玉模様がポイントなるゴム紐仕様のASC5680や、撥水加工した羊革を使ったブーツのASC5340なども注目アイテムになる。
さらに、従来のハイブリッドクロウよりもガラス繊維配合ラバーの面積を減らし、セラミックとクルミ配合の凹凸ラバーを増やすことで、氷だけでなく雪の路面に対して、より配慮したハイブリッドアイスクロウ2を搭載したウィンター仕様の防滑ブーツとして、紐+ファスナーのAWF5760、サイドゴアのAWF5750の新製品も用意している。
アキレスだからこそ――「アキレス・ソルボ」の製品化にあたっての細部への“こだわり”の積み重ねが履き心地の良さにつながる
アキレスは、快適で履き心地の良いシューズづくりを追求しており、社内の物性基準を満たし、開発担当者が納得した商品しか世に送り出さない。新定番に育成していく“紐+ファスナー”仕様のASC4290の開発にあたっては、足を包み込み足が靴内にしっかり収まるように設計し、歩行時に足が前滑りしにくいように、ステッチのほつれを防ぐための“かんどめ”の位置の設計にも気を配った。
定番のASC5300などに採用しているゴム紐も耐久性が高く、履いているうちの劣化がしにくい。また、新製品のASC5670に採用した細いゴム紐は、既製品ではなく別注品を使っている。細くてもしっかりと靴を足にフィットさせるため、伸び具合や強度について、ゴムの本数を何度も変えてテストした。こうしたアキレスの細かい“こだわり”の積み重ねが、履き心地の良さにつながっていることは間違いないところだ。
アーチをしっかりサポートする「メディフラット・アナトミー(MA)設計」モデルにファンがつく――今年は「ASC5280」のゴールド/ウォームグレーの動きが上昇
一方で、2020年秋冬から展開をスタートした、究極の歩きやすさを生み出す“メディフラット・アナトミー(MA)設計”を採用したシリーズからは、新たなユーザーがリピーターになるという良い流れが生まれている。
MA設計は、内と外の縦アーチ、横アーチの足の3つのアーチを、学術的基礎研究に基づいて従来モデルよりもしっかりとサポート。また前足部を横方向にフラットな形状にしたことに加え、横アーチサポートにより自然な足の状態を再現。さらに後足部の接地面積を拡大、圧力分散することで安定感も高めている。
さらに、着地時の衝撃緩和と前方への重心移動に配慮したヒールロッカー形状や、立った状態での安定感を高める踵部底面のサクション形状、蹴り出し時に母趾で蹴り出しやすく設計された靴底形状を採用。インソールは、踵部にフラット形状のソルボセインを搭載した。これらにより、従来モデルに比べて踵部と中足部の接地面積が増加することで安定して歩ける。
MA設計シリーズは「これしか履けない」といった熱烈なファンもできつつあり、今年はASC5280のゴールド/ウォームグレーや白の動きが良く、2023年秋冬はバーガンディ/ボルドーの新色を加える。
ミニマルなデザインで評価を上げる「スタイリッシュライン」からはエッジの効いたショートブーツ「ANF5690」が登場――アナトミー設計の機能をもたせたインソールで履き心地を向上、クッション性も高める