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2024年04月28日

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ゴールドウイン、Spiberと共同開発してきた「ブリュード・プロテイン繊維」の原料量産が実現――4ブランド17アイテムを9月29日に世界同時発売



ゴールドウインは、Spiber(山形県鶴岡市)と2015年から共同開発に取り組んできた構造タンパク質素材「Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)繊維」を使用した4ブランド(Goldwin、THE NORTH FACE、nanamica、WOOLRICH)の2023秋冬コレクション(アパレル)全17アイテムを、9月29日(金)に世界同時発売する。


同社は、アパレル産業をとりまくさまざまな環境問題の改善を目指し、2015年からSpiberとアパレル製品への展開に向けた構造タンパク質素材の共同開発に取り組んできた。2019年からの4年間で、Tシャツ、アウター、セーターなど7アイテムをすでに販売したが、いずれも数量限定での抽選販売となり、市場へのインパクトは小さなものだった。しかし共同開発の開始から8年を経て、原料(Brewed Proteinポリマー)の量産が実現し、今回、世界同時発売することになった。


コレクションは、“リジェネラティブ・サークル(REGENERATIVE CIRCLE)”をコンセプトに、Brewed Protein繊維を次世代の革新的な素材として実用性を確立し、環境負荷の高い枯渇資源由来や動物由来の素材と置き換えることで、地球環境、社会・産業のあり方をより良い状態へと再生し、循環を可能にすることを目指し開発している。


同社のオリジナルブランドである「ゴールドウイン(Goldwin)」からは、今年3月に発表したブランドのオリジンであるスキーウエアをルーツにもつ「3Lジャケット(3L Jacket、税込14万3000円)」を始め、コート「3L マックコート(3L Mac Coat、税込17万6000円)」やスリムテーパードパンツ「スリムテーパード 3L パンツ(Slim Tapered 3L Pants、税込9万9000円)」など、全9アイテムを展開する。


コレクションの発売に伴い、東京(日本)とロンドン(イギリス)で9月29日(金)の発売同日からポップアップストアをオープンする。東京では、丸の内ビルディング1階でBrewed Protein繊維を使用した4ブランドの全アイテムを販売、ロンドンでは、「ゴールドウイン」製品のみを販売する期間限定店をそれぞれオープンする。ゴールドウインは、2030年までの新規開発商品のうち、10%をBrewed Protein素材使用製品にシフトするという活動目標を設定している。


SpiberのBrewed Protein(ブリュード・プロテイン)素材は、植物由来のバイオマスを原材料に使用した微生物の発酵プロセスにより生産され、さまざまなアプリケーションへ活用できる。Brewed Proteinポリマーを紡糸したBrewed Protein繊維は、シルクのような光沢と繊細さを持つフィラメント糸、さらに上質でなめらかな肌触りのカシミヤや嵩高性に優れたウールのような紡績糸にも加工することができる。


同繊維の生産規模が拡大していくと、同社が初期的な注力分野としているアパレル産業向けのテキスタイル用途において、例えば高級獣毛でありながら、さまざまな環境リスクを指摘されているカシミヤ繊維と比較した場合には、温室効果ガスの排出量の大幅な縮小と土地や水の使用量の削減が、また、Brewed Protein素材自体は生分解性を有するため、最終製品の設計によっては石油由来製品によるマイクロプラスチック排出の課題解決への貢献が見込めるなど、従来の動物由来、植物由来、合成素材に代わるソリューションを提供することができる次世代の素材として期待が寄せられている。


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