連載【いちがいもんの独り言㉒】見る価値大の龍馬さんの革の靴底!?
私の地元、福山市で観光地といえば「鞆の浦(とものうら)」です。
山陽新幹線の福山駅から南に15kmほど。「鞆の浦」は瀬戸内海の中央に位置し、東の紀伊水道と西の豊後水道から上がってくる潮がぶつかる所です。
そのため、古くから帆船の潮待ちの港町として文化的にも商業的にも栄え、その姿を今に伝えています。さらに、江戸時代の港湾施設(常夜燈、雁木、波止場、焚場跡、船番所跡)が現存しているのは、日本中で「鞆の浦」だけです。
とても風情があるので、日本やハリウッドの映画、ドラマやCM など、ロケ地としても引っぱりだこです。また、宮崎駿監督やスタッフが長期滞在して「崖の上のポニョ」が創られたのも有名です。
さて、ここからが本題です。幕末の1867年、坂本龍馬が乗って運用していた蒸気船「いろは丸」が紀州船と衝突、沈没した「いろは丸沈没事件」をご存知でしょうか? ご存知でない方はネットでチョッと検索してみてください!
紀州藩との談判のため、龍馬さんが潜んでいた隠れ家なども鞆の浦にはあります。また鞆の浦の美しさが気に入った龍馬さんが、妻のお龍を「鞆」と呼ぶこともあったとか。
その「いろは丸」から引き揚げられた品々が展示してある「いろは丸展示館」が常夜燈の近く、鞆の浦のベストスポットにあります。複数回の潜水調査で、いろは丸から興味深いものが多く引き揚げられています。
その中に、あまり注目されていませんが、28cmの革の靴底があります。坂本龍馬は当時としてはかなり大柄でした。当然足も大きかったはず。しかも幕末期、靴を船上で履いていた人は少なかったでしょう。
事故は夜中に起きたため、見つかった靴底は、龍馬さんが脱いで寝ていて、履く暇もなかったブーツの底では?…と想うのは私だけではないはず! 噂では200万円の値がついているとか…。
実は私は「ビンゴ龍馬会」という秘密結社(笑)の隠れ会員で、龍馬さん関連にはチョッとうるさい方です…が、新幹線に乗って、見に来る価値があると思いますよ、この靴底!
【松下 誠氏のプロフィール】