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2024年05月11日

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連載【いちがいもんの独り言①】靴屋を始めたい…妻は「なに考えとん!」

地方の中核都市で12年間、小さな靴小売店を営む店主が日々感じたことを徒然に綴っていきます。その前に、私が靴小売店を始めた経緯にお付き合いください。


大学卒業後、シューズメーカーに就職。1年間工場内の各部署で研修後、エスペランサ靴学院で靴づくりを学ぶために東京出向、更に企画デザインとアパレルOEMを担当しました。2年後本社に戻り、ベビーからレディース・メンズ・ゴアテックスなどシューズ全般の開発・設計職を一筋20余年。そのひとつで、新しくヘルスケアシューズ事業を立ち上げ、他社に無い靴づくりを目指しました。医療機関や足の健康を謳う先に次々コンタクトしていたとき、私が靴小売店を始めるきっかけがありました。


そのとき私は40代半ば、小売経験ナシ、子供は学生3人。妻に靴屋を始めたいと打ち明けましたが、返ってきた言葉は「なに考えとん(怒)!(神戸弁)」でした。そりゃそうじゃなぁ~、独立だなんて…。これから学費が一番かかるのに、妻が不安がるのは当たり前! どうしよう…。そこで、私は大阪のある靴屋さんに妻を連れて行きました。その店で足を診てもらった妻は、あまりの衝撃で涙ぐみました。そして…妻からゴーサインがでました!


さて、融資は? 出店場所は? 仕入れは? 不思議なもので、そのことを意識していると業種は違えども起業している人と繋がりができるものです。起業企画書を書いて、商工会議所に相談しました。おかげで融資もすんなり。その時お世話になった商工会議所の先生は、今も靴を買いに来られます。肝心の仕入れは、大阪の靴屋さんが全面フォローを申し出てくれました。有り難かった! 開店前にはスタッフ全員で値札付けにも来てくださいました。


次回は大阪の靴屋さんと、私がメーカーの開発を退職して靴屋を始めた理由を聞いてください。


【松下 誠氏のプロフィール】

シューズコンフォートアドバイザー。広島県福山市でコンフォートシューズの販売を通して足と靴に関するアドバイスを行っている「シューズラボキュー」を経営。なお、“いちがいもん”とは広島の方言で「頑固者」を指す。


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