shoespost

 

 

Shoespost-online

2024年04月29日

Shoespost-online

2024年04月29日

アルペングループ、2027年までの新サステナビリティ目標を設定――シューズについても環境対応商品の売上高比率30%以上へ



アルペンは、2020年4月に「2025年までに達成を目指す10のサステナビリティ目標」を設定し、サステナビリティへの取り組みを進めてきた。目標設定から2年が経過し、CO2排出量の削減や全店舗でのアパレル回収の実施等、一部すでに目標を達成した項目も出てきたことから、さらに取り組みを一歩先に進めていくため、これまでの目標を引き継ぎ発展させた、4つのターゲットと2027年までの5つの達成目標に刷新した。


■新しく設定した4つのターゲット
スポーツを楽しむには平和で安定した自然環境が不可欠であり、スポーツを愛する人々は少なからずその環境を守り続けていきたいとの思いを持っていると考えている。その人々とともに、スポーツを楽しみ続けられる未来を目指し、スポーツの力で環境を変えていきたいとの考えから、スポーツに必要な「機会」「道具」「場所」「仲間」に対してアプローチする、4つのターゲットを設定した。


「機会」は脱炭素社会の実現に向け、事業におけるCO2排出量削減活動の推進とし、気候変動によって酷暑や暖冬が深刻化し、スポーツをする機会が失われつつある気候変動の要因の1つであるCO2排出量を削減し、スポーツを楽しむ機会を守っていくことを目指す。「道具」は、資源循環を促進し用品における環境負荷低減の推進とし、スポーツに不可欠な道具を少しでも資源として循環させていくことで、スポーツ用品における環境負荷を低減していく。


「場所」は、スポーツを愛する人自らの手で自然環境保全活動を推進とし、自然環境の恩恵を受けて楽しむことができるスポーツのフィールドを、スポーツを愛する人々と一緒になって守っていくことを目指す。「仲間」は、スポーツ愛好家を育むスポーツコミュニティ形成の推進とし、スポーツ好きを増やし、スポーツコミュニティ形成を推進することでスポーツを楽しむ仲間を増やし未来につないでいくことを目指す。


■2027年までに達成を目指す5個のサステナビリティ目標
上記の4つのターゲットを実現するため、2027年までに達成を目指す5つの具体的な目標を設定した。


目標①:「エネルギー使用によって排出されるCO2を、2015年度対比で50%削減する」=全店舗の照明をLEDへ切替えたことにより、すでに40%削減を達成した。さらに踏み込んだ対策を実施することで、50%削減を目指し活動を推進していく。


目標②:「アパレル、シューズ、バッグにおける環境対応商品の売上高比率を30%以上に引き上げる」=現在、アパレル商品における環境対応商品の比率向上に取り組んでおり、その比率は徐々に高まっている。今後は、対象アイテムにシューズとバッグを加え、規模拡大を進めていく。


目標③:「2021年からの累計で2万人以上が環境保全活動に関する啓発活動に参加する機会を提供する」=これまでは社員が中心となり環境保全活動を進めてきたが、これからは社員はもちろん、顧客や取引先などスポーツを愛する方々との協業を進め、より大きな活動へ広げていく。


目標④:「店舗でのスポーツ振興活動を年 8000回実施する」=スポーツ愛好家が集まる店舗の役割として、スポーツ振興を設定した。スポーツや商品の魅力を、実店舗ならではの体験型イベントによって伝えていく。


目標⑤:「2020年からの累計で1万人以上の子どもたちに本物に触れる機会を提供する」=準備は進めたものの、コロナ禍によってイベントが制限されるなど、実現できなかった活動も多くあり、改めて 2027年までの目標として設定し、機会の提供を行っていく。


これまで同社は、2025年までに達成を目指す10個のサステナビリティ目標を掲げてきた。それは、①エネルギーの使用によって排出されるCO2を40%削減、②店舗運営におけるゴミの排出量を50%削減、③自社ブランド商品に付随するプラスチックを70%削減、④アパレル商品の30%以上を環境にやさしい商品に切り替え、⑤仕入れすぎ、作りすぎをなくすことで商品在庫を20%削減、⑥全店舗にてアパレル回収を実現、⑦全社員のサステナビリティ教育の実施、⑧1年間で1000人以上の社員がボランティア活動に参加、⑨1万人の子どもたちに「本物」のスポーツの魅力に触れる機会を提供、⑩社員のスポーツ実施率90%以上を達成。


目標①のCO2排出量の削減については、店舗の照明をLED化することによる省エネ化や、一部店舗へ再生可能エネルギーを導入することで、40%削減という目標を達成致した。また、目標③のプライベートブランド商品におけるプラスチック使用量の削減については、商品パッケージを中心にサイズや仕様の見直し、素材の切り替えなどを実施し、順調に使用量を削減している。目標⑤の商品在庫高の削減についても、適時適切適量な仕入れやものづくりを実施し、無駄な在庫の削減に取り組んでいる。


また、目標⑥のアパレル回収についても 、2021年6月から全店舗での回収をスタートさせ、プロジェクト発足からこれまでに約13tの捨てられるはずだったアパレルを再利用につなげている。その他、目標⑦⑧の教育やボランティア活動についても、アースデイアクションとして全社でプロギングを実施したり、定期的に清掃活動を実施したりと、少しずつ社員の意識向上につなげることができている。


同社では、今回、新たに設定した2027年までの達成目標は、上記のようなこれまでの取り組みを、そのまま引き継ぎ、さらに発展させた一歩先の目標として設定している、としている。


関連記事


注目記事


商品特集

商品特集


連載

  • いちがいもんの独り言
  • フィッティングの技法
  • トレンドを俯瞰する
  • シューズビジネスを考える

有料会員限定記事


カテゴリー別記事

企業

業界

商品

マーケット

サステナビリティ

インタビュー

決算

人事

PAGE TOP